木原稔
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財務金融委員会(平成十八年十一月十五日)
委員会 財務金融委員会
実施日 平成十八年十一月十五日
質問事項 貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案
答弁

○木原(稔)委員
 自由民主党の木原稔でございます。なるべく宮下委員の質問と重複しない部分での質問とさせていただきたいと思っております。まず前段として、今回の改正に伴ってやらなければいけないこと、目的というものは三つあるんだと思います。その一つは多重債務者問題の解決、二つ目は貸金業の適正化、そして三つ目はやみ金融の撲滅であろうと思います。
 多重債務者問題の解決については、消費者金融の利用者が一千四百万人、残高が十四・二兆、このうち借り入れ五件以上の債務者、これを多重債務者と言っていいと思うんですけれども、すなわち自己破産予備軍と言っていいかもしれません、その数は二百三十万人、これらの債務者の平均債務残高が二百三十万円。日本人の自殺者というのが年間三万人いるというふうに言われております。自殺と直接因果関係というのは明確ではないものの、その一万人前後、三分の一程度がやはり経済苦、借金苦で消費者金融から借り入れを行っているという、この現状を解決していかなければいけないということです。
 貸金業の適正化につきましては、貸金業自体が我が国の経済社会の発展において果たしてきた役割、また、これから果たしていく役割というものは大きいというふうに私は思いますけれども、大手金融機関から借り入れ困難な中小零細企業の存在、また、会社経営をしていれば、緊急に資金調達しなければならない、そういったこともあろうかと思います。無担保、無保証で、多少高金利でも借りたい需要というものはやはり存在をし、確実に返済をしながらこつこつと業績を伸ばしてきている経営者の存在も無視はできないと思っております。
 しかしながら、現在、消費者金融においては、町を歩けば、例えば駅前には大げさな看板が立っていたり、テレビをつければ、かわいいマスコットとか、またはきれいな女性を使った行き過ぎたCM、余りにも過剰な貸し付けを誘発するようなそういった行為はやはり規制をして、日本の今の経済規模に見合った適正な業界にしていく、そういう必要性が今求められているのではないかなと思います。
 また、やみ金の撲滅に関しては、利用者の弱みにつけ込んで出資法を上回る利息で貸し付ける、これは明らかな犯罪行為です。過剰な取り立ては必ずしもやみ金融ばかりではないようですが、利用者を追い詰め、犯罪組織が背後に存在をして、利益はその資金源になり得ることからも、やみ金融の取り締まりもこれは同時に行っていかなければなりません。
 それら三つの目的を念頭に置きまして、まず、改正後の、借り手に対する対策についてお伺いをいたします。
 今回の改正によって、新たな多重債務者を生まない枠組みが整備されることになりますが、一方で、特に多額の債務を抱える既存の債務者に対する配慮も必要となっていくと考えられます。こうした債務者に対する配慮としては、まず経過措置による対応が挙げられておりますが、今回の改正の中で、上限金利引き下げと総量規制についてはおおむね三年後の実施となっております。これは、急激な引き締めが現在の利用者に対する貸し渋りや貸しはがしを招くことへの懸念に配慮したものと推測されますが、実際のところ、そういった借り手の立場からの、公布からおおむね三年の準備期間、これを設けた考え方についてお尋ねします。

○山本国務大臣
 今回の改正は、改めて申し上げますと、近年の深刻さを増している多重債務問題の解決のため、上限金利を引き下げるとともに、返済能力を超える借り入れを防ぐため、新たな過剰貸し付け規制の仕組みを導入しまして、さらに貸金業者の参入規制、行為規制を強化するなど、抜本的、総合的な対策を講じるものでございます。このように、今回の改正は、現在の借り手に大きな影響を与える可能性があることを考えますと、改正法を実施する過程におきまして、まずは、現在貸金業者を利用している方々が急に返済を迫られまして、かえって生活に悪影響が出るような事態を招きかねないような事態もありますので、それに対処すること、二番目に、貸金業者の資質向上のための諸施策やシステム整備、これらのことのための時間も必要と考えております。
 こうした趣旨から、上限金利引き下げや新たな過剰貸し付け規制の導入まで、公布からおおむね三年の準備期間を設けることとしたところでございます。以上です。

○木原(稔)委員
 この三年の準備期間を待たずに、この三年の間に、さまざまな規制をクリアする見込みが立たずに廃業もしくは転業を強いられる業者が恐らくふえるものというふうに思われます。廃業や転業に当たって、貸付債権を悪質業者に譲渡し、違法な取り立てがなされるといった被害もまた予想されるところであります。こうした問題に対処するために、廃業に伴う届け出において、債権回収方法や債権譲渡先を記載させるなどの廃業対策を実施する予定だというふうにも聞いておりますが、そういった廃業の増加にどう対処していくのか、お願いいたします。

○山本国務大臣
 近時、営業実績のある中小貸金業者の廃業事例や債権譲渡に伴う相談事例等が見られる中で、廃業後の債権回収方針や債権譲渡の実態把握を強化するために、今般、内閣府令を改正しまして、廃業等の際における届け出内容を拡充することといたしました。あわせて、債権譲り受け人に対して監督権を有する都道府県等に債権譲渡や違法取り立てに係る苦情等の情報を集約するため、貸金業監督事務ガイドラインの改正も予定しております。
 このように、債権譲渡や廃業後の債権回収方法等につきまして実態把握を強化することは、今後廃業が増加した場合におきましても、悪質業者の参入や違法取り立てを未然に防止することに資するものと考えておりまして、当局としましては、これらの措置を含め、貸金業制度の見直しが円滑に実施されるよう努めてまいりたいと思っております。

○木原(稔)委員
 続きまして、カウンセリング体制強化の必要性についてお話をさせていただきたいと思います。
 カウンセリングというのは実は二種類あって、多重債務者、これを救済するためのカウンセリングと、もう一つは多重債務者にならないための、予防のためのカウンセリングというのがあるのだろうと思います。
 まずは救済のためのカウンセリングにつきまして、今回の改正によって、上限金利引き下げや過剰貸し付け規制の導入等によって多重債務者の発生を防止することとしておりますが、他方、こういった既に多重債務に陥った人たちを救済するためには、債務整理や家計管理指導を行うカウンセリング体制を充実させることが重要であって、この点については、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部で必要な方策について議論することとしているようであります。多重債務者の救済策としてのカウンセリング体制の充実、こういったものを、どのような方策をお考えであるかというのを具体的にお教え願います。

○山本国務大臣
 多重債務者対策としまして、カウンセリング体制の充実は大変重要な課題であると考えております。今後は、既存のカウンセリング機関の拡充や関係機関の間のネットワークの構築によりまして、多重債務者に対するカウンセリング体制を整備していくことが必要だと考えております。こうした施策につきましては、関係省庁等の連絡が重要でございまして、今後内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部におきましてなお議論を行い、具体的な方策を検討、実施してまいりたいと存じております。

○木原(稔)委員
 多重債務者は二百万人以上にも上ると言われる中、カウンセリング体制を充実させるためには、やはり国民にとって最も身近な存在である地方公共団体が中心となって、先般開かれた日本司法支援センター、いわゆる法テラスの活用や、地元の弁護士さんまたは司法書士さんなどと連携しつつ、多重債務者が最も必要としているカウンセリングを適切なタイミングで受けられるようにする必要がある。その上で、やはり多重債務者対策本部というものが十分に機能するようにしていただきたいということを重ねてお願い申し上げます。
 続きまして、そのカウンセリングの二番目で、予防のため、多重債務者を今後発生させないためのカウンセリングについてお尋ねをいたします。過剰な借り入れを行う二十代、三十代の若者、青年がふえているというデータが出ております。従来までは、何か物を買いたいと思ったときに、まず働いてためたお金で買っていた。それが昨今では、まず物を買ってから、その後、支払う方法を考えていく、みずからの収入とか返済能力を考えない、そういう世代の若者、青年がふえてきているように思います。特に、クレジットカードが世の中に普及をして、このクレジットカードで払った、そして買った商品というものは借金という形で返済しなければならない、債務が残っている、そういう意識がない人もふえてきているように思います。
 そういった観点で、学校教育において、会計管理や借り入れに関する教育、あるいは債務管理を含めた金融経済教育というものが今後ますます必要になってくるのではないかというふうに感じておりますが、文部科学省の見解をお聞かせください。

○布村政府参考人
 金融経済教育についてのお尋ねでございます。学校教育におきましては、児童生徒が金銭についての正しい理解を深める、それとともに、消費者として主体的に判断し、適切に行動できるようにすることは重要な課題と認識しております。そのため、小中高等学校を通じまして、学習指導要領に基づいて、社会科、家庭科などにおきまして児童生徒の発達段階に応じた指導に取り組んでおります。教科書で申し上げますと、中学校社会科では、収入をもとに予算を立て、予算に従って合理的な選択を行うのが望ましい消費者生活であること、また、高等学校の家庭科の家庭総合という科目では、クレジットカードなどの販売信用と消費者金融の仕組み、またその問題点、そして返済能力を超えた安易な利用によって多重債務や自己破産に陥る危険性があることなど、それら家計管理や借り入れについての具体的な取り上げをしているところでございます。
 このような取り組みを通じまして、金融庁を初め関係省庁あるいは関係団体との連携を深めながら、今後とも金融経済教育の推進に努めてまいりたいと考えております。

○木原(稔)委員
 本来、こういった教育というものは家庭教育の中で行われるべきなのかもしれません。しかしながら、今、若い親御さん自身がみずから自己破産をしたり、または多重債務に陥ってしまっている昨今、学校教育の現場におけるこういった金融経済教育というものが重要になってくると考えております。
 続きまして、信用情報機関について、多少先ほどと重複する部分もあるかもしれませんが、お尋ねいたします。過剰貸し付け規制においては、自社の部分においては貸付限度額、他社は実額で計算するということになっているために、事後的に他社の貸し付けが増額されると三分の一の基準に抵触する可能性があることについてどのように対処していくのか。また、大手の業者においては、日々の貸し付け登録の処理件数が膨大であるために、貸し付け直後に個々に登録するのではなく、つまり実質的なリアルタイムではなくて、夜から翌朝までにかけて集中的に登録事務を行っていく、バッチ処理というふうに聞きますけれども、その結果、翌日にならないと他社貸し付けが行われたことを認識することができない、そういった可能性があることにつき、どう対応していくのかということをお聞かせ願います。

○三國谷政府参考人
 お答え申し上げます。御指摘のとおり、過剰貸し付け規制におきましては、リボルビング契約につきましては自社は貸付限度額、他社は借入残高で計算するため、契約締結時点では総量規制を満たしておりましても、その後他社が限度額の空枠を利用することによりまして、事後的に総量規制に抵触する可能性がございます。また、業者の登録事務のあり方いかんによりましては、御指摘のとおり、翌日に他社貸し付けが行われたことを認識する可能性がございます。
 このため、貸金業者に対しまして、一つは、リボルビング契約を締結している借り手につきましては、リボルビング貸し付けの状況を勘案し、または定期的に指定信用情報機関の信用情報を使用し、総量規制に抵触していないかを調査することを義務づけますとともに、二点目といたしまして、抵触している場合には、限度額の減額などリボルビング貸し付けを抑制するために必要な措置を講じることを義務づけることとしております。これらによりまして、過剰貸し付けの抑止が図られるものと考えております。
 また、貸金業者による与信審査の精度を上げるためには、借り手の借り入れ状況を的確に確認する必要がございます。このため、貸金業者に対しまして、貸し付けを行いましたときは遅滞なく指定信用情報機関への情報提供を義務づけることとしておりますが、なお、この具体的な内容につきましては、今後、実務も踏まえて詰めていくこととしたいと考えているところでございます。

○木原(稔)委員
 続きまして、日賦貸金業者及び電話担保金融の特例の廃止についてお伺いをいたします。現行法では、これら日賦貸金業、電話担保ローンというのは合法であります。また、今回、特例廃止の対象ではないですが、現在存在している質屋、その存在意義について、まず冒頭にお伺いします。

○三浦政府参考人
 いわゆる日賦貸金業者の特例といいますのは、主として物品販売業等を営む者で常時使用する従業員が五人以下のものを借り手とする貸し付けにつきまして、百日以上の返済期間で返済期間の五割以上の日数にわたり貸金業者が債務者の営業所等においてみずから集金する方法により取り立てるという日賦貸金業者に限ってのみ、特例金利といたしまして年五四・七五%の金利を認めるというものでございます。このような貸し付けにつきましては、回収コストがかさむことから、日賦貸金業者に対し特例金利を認めているというものと承知しております。
 また、電話担保金融の特例といいますのは、貸し付けの都度電話加入権に質権が設定されるものについて、年五四・七五%の金利を認めるというものでございます。電話担保金融の場合にこのような金利が認められた理由といたしましては、電話加入権を担保とする貸し付けにつきましては、当該融資に不可欠な初期費用といたしまして、質権原簿閲覧料あるいは電話加入権質権設定登録手数料等の費用がかかることに配慮されたものであると承知しております。

○竹花政府参考人
 質屋についてでございます。質屋の上限金利、一〇九・五%とされているところでございますけれども、これは、昭和二十九年に出資法が制定されました当時、この上限金利が一〇九・五%とされていたところ、その後、いわゆるサラ金問題等への対応として出資法の上限金利が引き下げられてきた中で、質屋につきましては、もともと質物を担保にとっているため、債務者に対する取り立てを行う必要がなく、過酷な取り立て等の社会問題が生じていないこと、一件当たりの平均貸付額が少額であるため多重債務が問題とならないことなど、その営業実態がいわゆる消費者金融業者と異なることにかんがみ、見直しの対象とされず、従来どおりの金利の特例が残されて現在に至っているものと承知をいたしております。

○木原(稔)委員
 日賦と電話担保ローンに限ってお話をしますけれども、従来まで、これまでは、この特例ができた当初は、日賦の役割はあったんだろうと私は思っております。金融機関から借り入れできない飲食業など日銭商売の営みを補完するものとして、その必要性はあったんだろうと思います。
しかしながら、昨今では、私が調査したところによりますと、本来の目的を逸脱している業者が大半でありました。地域性にもよりますけれども、私の地元の熊本県では、本来の事業用のそういう日掛け金融が個人用に使われるケースがほとんどでありました。先ほどお話がありましたけれども、高い金利というものは毎日事業者のところに取り立てるためのコストであるはずなのに、週に一度の集金であったり、または月に一度であったり、悪いところはお客様に振り込ませたりというような実態がありました。五四・七五%という高い金利ばかりが使われて、これがまさに多重債務者の温床になっていたということも私は事実であろうと思います。
 今回の改正について、こういった特例が廃止されること、私は大変高い評価をしたいと思いますけれども、ここに来てどうして、今のタイミングで日賦貸金業が撤廃されるのか、さらに、公布からおおむね三年後である必要があるのかということについて説明をいただきたいと思います。

○三浦政府参考人
 日賦貸金業者につきましては、今先生御指摘のとおり、サラリーマンでありますとか主婦に自営業者である旨の自己申告をさせて貸し付けをいたしましたり、数日分まとめて集金し、あるいは郵便口座振替による集金を行うといった事例が報告され、金利規制の潜脱として利用されやすいということが認められるところでございます。また、電話担保金融の特例金利につきましても、電話加入権の価格が大幅に引き下げられまして、その実数が減少傾向にあるということがございます。どちらにつきましても、費用がかさむといいましても、五四・七五%という高金利が債務者にとりまして過度の負担であるということから、これを廃止することとしたものでございます。
 その廃止を公布からおおむね三年後とした理由でございますが、これらの特例につきましては、なお現在も利用されているということがございまして、これらの特例金利を直ちに廃止いたしまして金利の引き下げを余り性急に行いますと、やはり市場が混乱し、貸し渋りや貸しはがしが行われるなど、かえって消費者が不利益をこうむるおそれもあると考えられるところでございます。
 そこで、出資法の上限金利を二〇%に引き下げる時期に合わせて、日賦貸金業者、電話担保金融の特例を廃止するということとしたものでございます。

○木原(稔)委員
 地域によっては、合法的にまじめに営業している業者と、また、恩恵を受けている借り手もあるということで理解をいたします。おおむね三年というそのことを信じて、体制が整えばなるべく短い期間での撤廃もあり得るということで、この件は理解いたしたいというふうに思います。
 続きまして、やみ金融への規制強化について質問をさせていただきます。今回上限金利が引き下がると、借りられなくなる顧客がやみ金融を利用する、そのような一部の指摘もございます。金利引き下げでやみ金融がふえるか否かについては、これはコンセンサスというのはないわけでありますけれども、今回の改正では、罰則の強化、無登録営業や超高金利貸し付けに対する罰則を懲役五年から十年に引き上げるなどの対策を図っておられますが、やみ金融撲滅のためにどのような対応を考えておられるのか、金融庁、お願いします。

○山本国務大臣
 政府としましては、借り手の保護のために、やみ金融の撲滅に向けてあらゆる対策を講じるべきであると考えております。御指摘のとおり、今回の改正におきましては、無登録営業、超高金利に対する罰則を大幅に引き上げることといたしました。懲役を五年から十年、罰金を一千万から三千万というぐあいでございます。また、多重債務問題の解決に向けまして、内閣官房に設置される予定の多重債務者対策本部におきましても、やみ金融の取り締まりを総合的、効果的に推進することとしておりまして、今後とも、やみ金融の撲滅のために政府を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

○木原(稔)委員
 やみ金融に対しては、私は、罰則の強化だけでは不十分であって、警察当局がこの問題の重要性を十分に認識して、徹底した取り締まりを行うことが必要であろうというふうに思っております。やみ金融事犯による検挙数は、平成十年では百六十五件、平成十七年では三百三十九件と増えております。平成十五年以降はやや減少しているようでありますけれども。今なお警察庁には十分力を入れてもらっているとは存じますけれども、今回の改正に伴って、警察庁のやみ金融取り締まり強化へ向けたさらなる決意をお聞かせ願いたいと思います。

○竹花政府参考人
 違法な取り立てや高金利貸し付け等、やみ金融事犯につきましては、警察としても、国民生活の安全を脅かす重要な問題と認識してこれまでも取り締まりを進めてきたところでございますけれども、今回の改正法が成立いたしました場合には、まず、警察職員に対してその趣旨、背景、改正された罰則を伴う規定の内容について周知徹底を図った上で、被害者からの相談に適切に対応し、関係機関との連携を密にするなどして違反情報の収集にこれまで以上に努めまして、幅広く罰則規定を適用し、また、暴力団が関与する事犯を初めとして悪質な違反を摘発するなどいたしまして、さらに取り締まりを強化してまいりたいと考えております。

○木原(稔)委員
 では、最後に、保証料、媒介手数料の制限等、利息制限法第八条関係についてお尋ねをいたします。現行出資法と利息制限法では、金利の概念が異なっております。利息制限法では、契約締結費用、債務弁済費用が利息に含まれておりません。今回の金利の一本化に際しまして、各種費用に加え、保証料、媒介手数料、ATM手数料、公租公課の取り扱いを明確にしておくべきでありますが、今回の改正において金利の概念というものはどのように変わったのか、法務省からの説明を求めます。

○深山政府参考人
 今お話に出ました、まず、みなし利息の点でございますけれども、現行の利息制限法では、貸し手が借り手から受け取る元本、利息以外の金銭を利息とみなして、つまりみなし利息として上限金利規制の対象としておりますが、御指摘のとおり、契約締結費用と債務弁済費用は明文でみなし利息から除外をしております。これに対して、現行の出資法では、貸し手が借り手から受け取る元本、利息以外の金銭をすべてみなし利息としておりますために、利息制限法と出資法との間でみなし利息の範囲が異なっております。今回、業者に対する出資法の上限金利を利息制限法と重なり合う二〇%にまで引き下げることに伴いまして、利息制限法及び出資法の改正案では、業者の貸し付けに関してみなし利息の範囲を統一することにしておりまして、みなし利息から除外される費用を公租公課、強制執行費用に充てられるものに限定するといった措置を講ずることとしているところです。
 次に、お話に出ました保証料ですけれども、現行の利息制限法には、保証料を規制する特別な規定はございません。しかし、近年、貸金業者と提携した保証業者に保証料を取得させる方法によりまして上限金利規制を潜脱するといった事例が見られるようになっておりまして、上限金利規制が強化された後は、このような潜脱が著しく増加するおそれがございます。また、そもそも利息と保証料といいますのは、いずれも借り手の信用リスクに応じて定まるもので、保証がされることによって、貸し手が単独で負担していた信用リスクの一部が保証に転嫁されるという関係にございますことから、保証料を利息と合算して規制すべき合理性があると考えられます。
 そこで、今回の利息制限法の改正案では、業者の貸し付けに関して、保証業者による保証が行われる場合に、保証業者の保証料が利息と合算して利息制限法所定の上限利率を超えるときには、その超過部分について保証料の契約を無効とするという措置を講じているところでございます。

○木原(稔)委員
 金利以外の費用等について、上限金利規制の潜脱とならない最善策がとられたものというふうに思いまして、私も、この部分に対しても高く評価をしたいと思っております。
 全般的に、今回の改正は現時点において最善の策がとられたのではないかというふうに考えております。安倍首相が所信表明で述べられた、個人の保証に過度に依存しない融資を推進する、そういう方針もありますけれども、保証制度については、今後、個人保証にかわる機関保証というものが重要になると思われます。借り手側も業者側も安心して取引ができるような保証制度としての機関保証の今後のあり方を考えていく必要性を問題提起いたしまして、質問を終了いたします。ありがとうございました。