木原稔
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予算委員会第一分科会(平成十九年二月二十八日)
委員会 予算委員会第一分科会
実施日 平成十九年二月二十八日
質問事項 皇室費について
災害時における航空管制について
自衛隊の人事制度について
答弁

○斉藤主査
 休憩前に引き続き会議を開きます。質疑を続行いたします。木原稔君。

○木原(稔)分科員
 自由民主党の木原稔でございます。本日は、久間防衛大臣にも御足労いただきましたこと、まことに感謝を申し上げます。
 本日は、まず、皇室費に関する質問をさせていただく冒頭として、昨年九月六日に秋篠宮御夫妻に授かった御長男の悠仁親王の御誕生を心からお祝い申し上げます。本日は次長がお見えでございますので、お聞きいたします。間もなく半年を経過いたしますが、最近の親王殿下の健康状態などをお尋ねいたします。

○風岡政府参考人
 お答えいたします。先生今御紹介をいただきましたように、昨年の九月六日に悠仁親王殿下が御誕生になりまして、間もなく六カ月をお迎えしようとしております。既に昨年までに初御参内あるいはおはし初めなども終えられまして、お健やかに御成長されているところであります。先日は御一家で葉山の方にもお出かけになられたところでございます。

○木原(稔)分科員
 ありがとうございます。お健やかに御成長されているということで安心をいたしました。日本国憲法第八十八条では、「すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。」と定めてあります。皇室としての品位を保つために必要な費用を国が負担するということは、これは必要なことであり、重要なことであるというふうに考えております。確認のため、現在の皇室費の種類及び総額というものを御教示願います。

○風岡政府参考人
 平成十九年度予算案におきまして御審議をいただいております皇室費の総額でございますが、六十八億二千四百二十七万二千円であります。その内訳といたしましては、内廷費といたしまして三億二千四百万円、また、皇族費として二億七千六百万円余、さらに、宮廷費約六十二億二千三百万円余ということになっております。

○木原(稔)分科員
 皇位継承順位の第二位の秋篠宮文仁親王と第三位の悠仁親王がおられる秋篠宮家でございますが、法律に従い皇族費を支給されておるということでありますが、実際に秋篠宮家の皇族費というものは合計して幾らぐらいになるのか、また、内廷費と比べて今どのぐらいになっているのかというのを教えてください。

○風岡政府参考人
 まず、内廷費でございますけれども、十九年度予算に計上させていただいておりますのは三億二千四百万円でございます。また、秋篠宮家の皇族費でございますけれども、これは秋篠宮両殿下それから眞子内親王殿下、佳子内親王殿下それに悠仁親王殿下とお一方ごと計算をするわけでございますけれども、合計額といたしましては五千四百九十万円ということであります。

○木原(稔)分科員
 国民の関心が非常に高かった皇位継承問題等も昨年はございましたけれども、皇位継承順位が高い宮家に関しましては特段の配慮がやはりあってしかるべきだろうと私は考えております。 平成十九年度予算におきます、悠仁親王の御生誕に伴う秋篠宮家の人員または体制というものに何か変更がございましたら教えていただきたいと思います。また、今後、秋篠宮家に対しましてどのような対応を考えておられるのかということをお尋ねいたします。

○風岡政府参考人
 宮内庁といたしましては、悠仁親王殿下が御誕生になられました昨年の九月に、秋篠宮付の看護師一名を発令しましたほか、外部の医療機関の支援も受ける体制を確保しまして、親王殿下の保育、看護体制というものに必要な措置をとってきているところであります。十九年度の増員要求におきましては、秋篠宮付看護師二名を増員し、全体として職員三名の体制で保育、看護に当たることとして、予算案に所要の額を計上させていただいているところであります。
 私どもとしましては、当面は、親王殿下がお生まれになったばかりでありますので、まずは保育、看護ということが重要なことで、それに全力を挙げて取り組んでいきたいと思いますけれども、その後の御養育に関する事柄につきましては、親王殿下の御成長の状況というものを見守りながら適時、適切に対応していきたい、このように考えているところであります。

○木原(稔)分科員
 ありがとうございました。これまで百二十五代にわたる皇位継承が脈々と行われてきたわけでございます。そして、このことがやはり日本の国民の統合の権威の源泉になっているという認識を、国民全体が肌で感じている、心の中で潜在的に感じていることではないかと思っております。 継承者候補の一人でおられる方がお生まれになったというその現実をしっかりと認識していただいて、その方をお育てしていくために、教育面、または安全面なども含めて、特段の御配慮を講じていかなければならない。そのためには、先ほど次長のお話にもございましたけれども、時期に応じて、できるだけ早い段階で予算の拡充が必要であるということを申し上げまして、この質問は終了をさせていただきます。
 続きまして、防衛省関連の質問に移らせていただきます。冒頭に、先月、一月九日に、防衛庁が防衛省へと移行いたしましたことに対し、これまで日本の安全をしっかりと担ってきていただいた省の職員、または、自衛隊の隊員の方々初め関係各位のこれまでの努力と実績に対して、心から敬意をあらわします。
 さて、本来であれば、防衛省への移行というものは、私はもっと早目に速やかに行われるべきではなかったかなと思っておりました。時期がおくれた原因の一つと言われておるのが、やはり防衛施設庁による発注工事をめぐる官製談合事件が、二〇〇六年一月ですから、もう約一年前に発覚したことが、やはり考えられると思います。その後の反省を踏まえて、いわゆる防衛省移行法である防衛省設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律に盛り込まれている防衛施設庁の廃止について、内容の説明と、今後のスケジュール及び進捗状況を教えていただきます。

○久間国務大臣
 施設庁は御承知のとおり調達庁としてスタートした関係もございまして、やはり施設庁自体でずっと一つの閉鎖社会になっておった、それが例の談合事件のときにやはり遠因としてはあったんじゃないかということで言われておりましたので、やはり防衛施設庁を廃止して本省に統合して、そして、人事その他も一つの本省として行うことの方がいいというようなことから、この防衛省への移行の法案に際しまして、附則で施設庁は廃止して防衛省として、そして、地方の防衛施設局も地方防衛局の中に統合するというような形にしたわけであります。そして、そのための改編の法律を、今度の予算編成で決まりましたので、予算関連法案として今出しておるところでございまして、この法律を予算と同時に引き続き御審議願って、防衛施設庁としては廃止するということを、九月にスタートさせたい、そう思っているところであります。

○木原(稔)分科員
 国民から信頼の置ける、そして、これまで以上に、災害派遣、または海外派遣を充実したものとしていただきたいと思っております。
 災害派遣ということで先ほど触れましたけれども、自衛隊の災害派遣時における航空管制業務に関しまして質問をさせていただきます。平成七年、一九九五年、もう今から十二年前の一月でございます、阪神・淡路大震災が発生をいたしました。初動のおくれというものもあったというふうに聞いております。二次災害というものが蔓延をし、また、救われるべき人命も失われる事態を引き起こしてしまったことは、残念ながら、やはり事実であったろうと思っております。そのときの反省を踏まえて、消防、警察そして自衛隊というものが一体となって、一丸となって、災害に対して迅速に、連携をとりながら対応できる命令伝達系統が構築されたはずであります。 国民は、災害時の自衛隊の活動にやはり全幅の信頼を寄せているわけであります。防衛省になってからはなお一層その思いが強くなっていると思いますし、防衛省としてもその責務をしっかりと果たしていかなければいけないと思っておりますが、阪神・淡路大震災の前後で実際に災害への対応がどのように変わったのかということを、まず確認させていただきます。

○山崎政府参考人
 お答えいたします。阪神・淡路大震災の教訓を踏まえてとりました改善措置は極めて多岐にわたりますが、まず、災害派遣に当たりまして装備品等の充実を行った。これは、例えば、ヘリコプター等によります映像情報を伝送するシステムを備えつけた、あるいは人命救援、救命のためのキットを各部隊に配備した。あるいは、災害救援活動の円滑な実施のために必要な権限を改正して、例えば災害対策基本法の一部を改正いたしまして、派遣に当たっておくれの一つの大きな原因となりました交通渋滞に対して、警察官がその場にいない場合に限りまして、自衛隊も同様の権限を行使できるといったような措置をとっております。それからまた、もう一つ、阪神・淡路大震災のときに大きな問題になりました、自治体からの災害派遣要請というのがなかなか届かなかった。他方、自衛隊側としては、非常に大きな部隊を移すので、やはりある程度きちんとした災害派遣の要請を受ける必要があるということで、それが派遣の大きなおくれの一つの要因となったわけでございますが、これにつきましても、自主派遣の基準をつくりまして、例えば、災害に当たりまして、都道府県知事等が災害派遣要請をするということがなかなか難しいと認められるようなときには自衛隊の部隊の判断で派遣ができるような基準をつくったという形で、制度等につきましても大分改善を図って、それに基づいて今災害派遣を行っているような状況でございます。

○木原(稔)分科員
 非常に多岐にわたる範囲での法の整備ということで、阪神・淡路大震災の前に比べると随分と安心して日常生活が送れる、いざ災害になったときにでも、あのときほど大きな二次災害というものは発生しないのではないかというふうに私自身思っております。
 しかしながら、一つだけ抜けている点がございます。私自身、前職が航空会社に勤務しておりまして、また、操縦士の免許を持っているということもありまして、空域、空には道路もなければ道もないわけです。この空域というものは、非常に、特に日本の上空はふくそうしておって、目に見えないさまざまな制約があるというところから、いまだ災害時において円滑な災害支援体制または災害派遣体制がとられていないということを一点だけ御指摘させていただきたいと思います。例えば、先ほど、ヘリコプターからの映像配信、映像情報の伝送というお話がございました。人命救助の際に自衛隊のヘリコプターを使って、人が瓦れきの下に埋まっていたり、またはなかなか車では届かないところに救出に行くということがあるわけでありますが、その自衛隊のヘリコプターがせっかく出動して人命の救助をしようとしているまさにその瞬間、テレビ局のカメラを搭載したいわゆるマスコミ所有のヘリコプターが救出の映像を撮ろうとして、特ダネでありますから、空域を侵してしまっている。それによって実際に自衛隊のヘリコプターの救出活動が阻害をされてり、滞ってしまったという事例があったというふうに聞きました。また、阪神・淡路大震災にとらわれずさまざまな災害でも同じようなケースがあるというふうにお聞きしております。
 確かに、憲法二十一条に基づく国民の知る権利、またはマスコミの取材の自由、また報道の自由にも配慮をしなければいけないというのは重々承知しているわけでございますが、やはり緊急事態における空域においては救助活動を最優先にしていただかないといけないと思いますし、例えば、この場合の二次災害というのは、自衛隊のヘリが災害に遭っている市民を救出しているときに、さらに上空からマスコミのヘリコプターが撮影をしているというような状況を想像していただければわかるのですが、ヘリコプターというのはダウンバーストという下降気流が非常に発生しておる。そうなった場合に、自衛隊のヘリが安定をせずに、なかなか現場にも着陸することができないし、また、ロープ等で被害者を救出する上で、非常に揺れてしまって円滑な救出がままならないというような例もたくさんあるという報告を受けております。
 やはり、私が思いますのは、空域の制限というのも、ある一定の期間、またはある一定の範囲、そしてある一定の高度を限定して、航空管制業務というものをその時期だけは防衛省に一元化して、人命救助または二次災害の防止を図る必要があると考えておりますが、現在、内閣において、防災ワーキングチームというものがこの議論をしているということを聞きました。航空管制について各団体とも協議を図っている、例えばマスコミであったり操縦士協会であったりというようなこともお伺いしておりますが、実際に現在のそのワーキングチームの議論の進捗状況などを御教示願います。

○増田(優)政府参考人
 お答え申し上げます。御指摘の災害時におきます救援活動に従事するヘリの安全運航の確保ということについてでありますが、これは、お話のありましたように、阪神・淡路大震災を教訓といたしまして、平成八年に災害時における救援航空機等の安全対策マニュアルというものを策定いたして、運用しています。ただ、御案内のように、このマニュアルは、関係する諸機関の協力体制の構築でありますとか、あるいは連絡調整の手続といった大枠だけを定めているものでございまして、御指摘の飛行高度の区分等につきましては具体のマニュアルをつくるということになっております。具体の大規模な地震、これは私どもでもう既に被害想定等をつくっておりますので、そういった被害想定に基づきまして、ヘリの運用がある程度具体的に計画できる災害に対しまして、より具体的な安全マニュアルをつくろうということで現在作業しています。このため、まずは、発災時に多くのヘリのふくそうが懸念されます首都直下地震を対象にいたしまして、具体的な安全対策マニュアルを作成する手続を現在進めておりまして、災害応急対策活動に当たるヘリと一般のヘリを区分いたしまして、飛行高度の区分をする、あるいは活動エリアの設定をするという具体のマニュアルを今作業しております。ただ、日本新聞協会それから日本航空機操縦士協会等々、関係団体からもいろいろ意見がございますので、現在、そういった団体の意見もお聞きしながら作業を進めているというところでございます。

○木原(稔)分科員
 首都圏直下地震を想定してというお話がございました。確かにこの可能性は、私はぬぐい去れないと感じております。特に、関東近辺の上空というものは本当に航空機がふくそうしております。日本は、特に諸外国と違うところは、米軍が駐在しているということです。横田の米軍の航空機の空域があり、また自衛隊の百里基地の空域がある、または成田の空域、羽田の空域、それぞれがそれぞれの管制で空のコントロールをしているという状況は極めて世界的にも特殊であるし、また、航空機の往来も非常に激しいというような中で、いざ災害が起こったときに、一体だれが空域のコントロールをするんだ、二次災害を防ぐためにはどのような対処をするのかということは、これはまさに、いつ起こるかわからない首都圏直下地震に対する喫緊の課題だと感じております。また、日本じゅう至るところに空港もありますし、それぞれのところにはやはり、航空自衛隊しかり、または陸上自衛隊の中でも航空隊と言われるものがそれぞれのエリアをコントロールしている中で、一日も早く空域に関する法整備が行われることを願いたい、そのように思っております。
 次の質問に移りたいと思います。防衛庁が省に移行いたしまして、形としては一つの省として、立派な体裁が整いました。これからは、その中身を議論する番だと感じております。 自衛隊の人事制度に関しまして、今、自民党の国防部会では議論が始まったわけであります。実際に今の日本の状況を考えてみますと、まず、少子化というものがあります。人口が減る中で、募集をしてもなかなか隊員が集まらないという現実も当然あると思いますし、昨今の国際情勢を見てみましても非常に緊迫をしており、人員削減だけでは本当に我が国の安全保障が担保されるのかという心配もあります。また、人口が減少すると隊員がなかなか集まらないという中で、女性自衛官の募集も活発に行っていかなければいけない。女性の働きやすい環境も自衛隊の中で整備をしていかなきゃいけない、そのようにも思っております。また、国民にわかりやすく、自衛官が誇りを持てるような自衛隊であるためには、階級の呼称とか、または海外派遣が本来任務になるに当たって、自衛隊というのはSDF、セルフディフェンスフォースという英語表記は今回変わらなかったというふうに聞いております。防衛省の英語表記ミニストリー・オブ・ディフェンスというのはエージェンシーからミニストリーに変更をされたわけでありますが、このSDFという呼称も実際に海外にとってみるとセルフディフェンスというのはなかなか理解できない部分もあると思います。セルフディフェンスだけでは実際に済まないということは、次期参議院選挙立候補予定者の佐藤正久氏を初め、イラク人道復興支援軍でイラクに派遣された自衛官の方々、これは私の地元である熊本でも西部方面隊または第八師団の中からイラク人道復興支援軍に何人もの方が行かれましたが、それぞれの方がやはりおっしゃっているのは、セルフディフェンスだけでは済まない。殺される夢を毎日のように見たというようなお話も伺いました。
 そういったこともありますし、さらに言えば、自衛官の給与体系は民間会社、一般会社の事務職と異なり、自衛隊というのは精強性、強くなければいけないというようなことが要求されているわけで、実働年数、働く年数というのは比較的短い上に、しかも、まじめに勤務をすれば安心な老後を迎えられるような、福利厚生を含めた給与体系というのを構築する必要があると思っておりますが、これからの人事制度全般についてお尋ね申し上げます。

○久間国務大臣
 確かに、少子化が進む中でマンパワーを確保していかなければなりません。そういうときに、どういうようなことでこれから先は取り組んだらいいのかということで、昨年九月に、私、防衛大臣を委員長とする防衛力の人的側面についての抜本的改革に関する検討会というのを設置いたしました。いろいろな有識者の皆さん方に参加していただいて、少子化等の進行に伴う募集環境の厳しい見通し、あるいはまたライフサイクルの変化といった社会情勢等にかんがみまして、若年定年制のあり方が今のままでいいのかどうか、あるいは女性自衛官のさらなる活用をどうしたらいいのか、階級のあり方、給与体系、定年退職後の生活を含むライフサイクル、退職後の経済的な問題などについて今検討をしているところでございまして、近々第一回目の結論を出してもらいたいということでその頻度を高めているところであります。

○木原(稔)分科員
 国民の生活の安全と安心をしっかりと守っていく、それが自衛官の仕事だとすれば、我々政治家の仕事というのはその自衛官の皆様の働きやすい環境をしっかりとつくっていくということだろうと思っております。そういった観点から、防衛省に移行した、体裁は何とか整ったということで、これからはしっかりと、中身のある新しい組織そして新しい体制というものを構築していくべく、久間大臣にはよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。

○斉藤主査
 これにて木原稔君の質疑は終了いたしました。