日豪「2プラス2」in クイーンズクリフ

日本とオーストラリアによる外務・防衛閣僚協議(日豪「2プラス2」)を開催しました。豪側は、マールズ国防大臣(副首相)とウォン外務大臣、日本側は上川外務大臣と私による4人で、かつてないほど強固な日豪安全保障・防衛協力を確認することができました。その上で、2022年10月の日豪安保共同宣言を踏まえ、日豪協力を更に推進することで一致しました。

防衛当局間では、平素から緊急事態まで切れ目なく、自衛隊と豪軍が実効的に連携する態勢を構築し、米国と共に実践的な抑止力・対処力を強化することが極めて重要になります。こうした観点から、「運用協力・共同訓練」については、「運用面の協力の範囲・目的及び形態」に係る議論の発展、我が国が行う「事態に応じて柔軟に選択される抑止措置(FDO)」等も踏まえつつ、一方的な現状変更を抑止するための協力の促進、我が国の統合作戦司令部の設立を契機として、連絡官の相互派遣を含む指揮統制の連携強化等を進めていきます。

「先進能力の協力・技術協力」については、日本のスタンド・オフ防衛能力を活用した反撃能力と豪州の長距離打撃力との協力強化、日豪、日豪米、AUKUSとの更なる技術協力の追求等で一致しました。

「日豪米3か国協力」については、日米共同情報分析組織(BIAC)への豪軍要員参加を歓迎し、地域における日豪米ISR協力の更なる拡大、この他、戦力態勢イニシアティヴへの日本の参加拡大など、本年5月の日豪米防衛相会談で合意した取組の推進を確認できました。

また、インドやフィリピンなど東南アジア諸国、太平洋島嶼国、韓国などインド太平洋地域の同志国との連携を更に推進します。

防衛省としては、今回の日豪「2プラス2」で示された方向性を踏まえ、日豪二国間の協力、米国を加えた三カ国で協力し、地域の同志国との重層的な連携を強化していく考えです。