ラストワンピース

国際貨物の取り扱いを増やすために、熊本空港に新たな物流拠点が完成しました。一般には「保税倉庫」と呼ばれており、税関の許可を受けて国際貨物の一時保管や通関手続きなどを行う貨物上屋です。

空港の制限区域内に保税倉庫が設置されるのは世界でも珍しく、日本初とのことです。国際貨物の取り扱いが格段に円滑化します。

熊本空港における2024年の貨物取扱量は8,236トンで、うち国際線の割合は1%未満しかありません。半導体関連業者の人的な移動もあり、熊本空港を利用する国際線旅客数は年々増える一方で、半導体関連製品の多くは福岡空港などから輸出入されており、熊本空港において貨物を捌くための体制強化は長年の課題でした。

運営会社はデンマークを拠点とする世界最大手の国際物流企業DSVにお願いしました。JASMの建設で高まっている半導体関連などの貨物需要だけでなく、農業県熊本の農産物や加工品にも大いに貢献してくれるでしょう。

来年で熊本地震から10年。震災からの創造的復興とリニューアルした熊本空港の「ラストワンピース」が、まさに、この保税倉庫だと考えて誘致したところです。