日本とインドの海洋協力

駐日インド大使館で行われた「海上連結性における日印パートナーシップ(India–Japan Partnership in Maritime Connectivity)」と題したイベントで講演しました。

このイベントは、モディ首相が立ち上げた「インド太平洋海洋イニシアチブ(IPOI)」の枠組みの下で開催され、特に地域間の接続性、インフラ、およびサプライチェーンの強化という観点から、インドと日本の海洋協力に焦点を当てたものです。

インドは世界最大の民主主義国家であり、急速な経済成長を遂げるとともに、インド洋における戦略的要衝としての地政学的にも大変重要な国です。わが国の外交には「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想がありますが、このFOIPを実現していく上でも、インドは欠くことのできない極めて重要なパートナーです。

FOIPとIPOIの親和性は高く、日本はIPOIの柱の一つである連結性向上において、積極的に貢献してきました。また、海洋分野での協力も進めてきています。具体的には、海洋安全保障、海上交通の安全確保、海賊対策、違法漁業防止といった課題に対応するため、連携を強化してきています。

更に、海上自衛隊とインド海軍は共同訓練や同志国を含む多国間演習を通じて相互運用性を高めてきました。また、海上保安機関による協力の推進やODA、国際機関と連携した支援を通じて、インド太平洋地域沿岸国の海上法執行能力の向上に貢献してきました。

自由民主党としては、これからもインド太平洋地域における平和で安定した国際秩序の実現に向けて全力を尽くしてまいります。