横浜ノース・ドック

陸上自衛隊横浜駐屯地に所在する中央輸送隊本部を視察しました。装備品の日本と海外との間の輸送、特にFMS調達(Foreign Military Sales:米国が同盟国に装備品を有償で提供する制度)に係る輸出入品の管理業務を行なっています。

次に、在日米陸軍が管理・使用する港湾施設「横浜ノース・ドック」を視察しました。インド太平洋地域における米軍の陸上及び海上輸送・補給の中枢として、各部隊の遠征の支援や、装備品の管理・保管などを行っています。

また、横浜ノース・ドックには陸自中央輸送隊(輸送処理隊)も配置されており、日米共同訓練では米軍が自衛隊の輸送支援を行うなど、平素より米陸軍・陸自間で緊密に連携してます。

「素人は戦略を語り、プロは兵站を語る」

歴戦を勝ち抜いた軍人や戦争を研究した戦史家たちの多くは、その勝敗を分けてきたのは戦略よりも兵站だったと言います。現代の有事には欠かせない継戦能力を高めていくためには、より綿密なロジスティック計画が求められます。

三菱重工小牧南工場を視察

三菱重工業(MHI)小牧南工場を訪問し、同社の取組状況についてお話しを伺い意見交換をしました。自民党総裁選挙に立候補している茂木敏充代議士や、鈴木憲和代議士も参加となりました。

視察内容として具体的には以下の通りです。

①現在対応が急がれている「無人機開発」への取り組みについて

②最新である「第5世代戦闘機F35の最終組立、維持整備工場について

③次期戦闘機(第6世代)となる日・英・伊による国際共同開発GCAPの進捗紀状況に関して

これらは全て日本の安全保障にとって極めて重要です。着実に進捗している状況を確認することができました。

防衛産業は「わが国の防衛力そのもの」です。今後とも防衛産業とともに防衛力の抜本的な強化に継続して取り組んでいきたい、という強い気持ちを新たにしたところです。

熊本大学の今後の展開

熊本大学に半導体関連の施設が新設されました。以下の2つの施設を有する新棟の開所式に参加しました。

  • SOIL(ソイル)はSemiconductor Open Innovation Laboratoryの略称です。半導体関連の共同研究ラボで、九州大学や東京大学をはじめとする他大学や民間企業との共同研究が可能となります。
  • D-Square(ディースクエア)は自然科学研究部の大学院生や情報融合学環の学部生、文系と理系、社会と大学のように多様な組織が融合して新たな研究や学びを実践します。

また、令和6年4月に75年ぶりに新設された学部組織「情報融合学環」に続く9つめの学部組織として「共創学環」が令和8年4月に設置されます。熊本大学初の経営・マネジメントの教育を取り入れた学部となります。

競争率の高い人気の学部となるでしょう。

これからの熊本大学に期待することは、地域社会から地球規模に至る課題に常に向き合い解決に導くことができる人材の育成。また、創造的なイノベーションを通じて社会の要請に柔軟に対応できる高度な人材の育成です。

これらを実現するために、是非とも教育研究拠点大学を目指していただきたいものです。

反撃能力の実装に向けて

陸上自衛隊健軍駐屯地に12式地対艦誘導弾(12SSM)を能力向上型に更新する計画が地元紙等に連日取り上げられています。

印象操作により県民の皆さんが間違った見解を持つことがないように、また、防衛省・自衛隊の方針を正しく理解してもらうために、前防衛大臣として各所で説明しています。

まずは、熊本市議会議員と熊本県議会議員の有志の皆さんに説明し、ご理解をいただきました。

  • そもそも健軍駐屯地には既に「地対艦ミサイル連隊」が配備されており、新たに部隊を配備するものではありません。能力向上型に更新するものです。
  • 健軍駐屯地には整備基盤が整っているため、更新する能力向上型のメンテナンスに万全を期することができます。
  • 発射台は車両に設置されており、運用する際には必要な場所に移動して任務にあたります。健軍駐屯地に固定するものではありません。
  • 反撃能力(敵基地攻撃能力)にも活用し得るものです。こうした能力により、相手に攻撃を思いとどませる抑止力を得ることになり、武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると考えます。
  • 健軍駐屯地司令部庁舎の地下化事業については、12SSM配備とは無関係です。全国の主要な自衛隊司令部の地下化を目指しています。九州から沖縄県の与那国島まで所管する西部方面隊の司令部機能を維持することは国防の観点から重要なことです。
  • 12SSMはR7・R8に健軍駐屯地(熊本県)だけに配備されるものではなく、R9には富士駐屯地(静岡県)にも配備されます。
  • 12SSMは「地発型」だけでなく、「艦発型」が「護衛艦てるづき」で、「空発型」がF-2戦闘機能力向上型で運用を予定しています。また、米国製トマホークミサイルも反撃能力を有しています。このように重層的な体制により、侵略意図のある相手に複雑な対応を強いることができます。

政経セミナー2025

2年ぶりに「木原みのる政経セミナー」を開催しました。

第1部では、海上保安庁で第三管区海上保安本部長を務めた遠山純さんを講師に迎え、『日本の海を守るということ』を演題にご講演をいただきました。平時でのグレーゾーン対応、有事においては、海上保安庁は防衛大臣の指揮下に入る『統制要領』の件など、法執行機関である海保の重要な役割りをわかりやすく解説してもらいました。

途中で「石破総理が辞任を表明」の速報が入ります…

第2部は私からの国政報告。会場の皆さんに「石破総理辞任表明」をお知せしたところ、どよめきと拍手が起こりました。

印象に残るセミナーとなりました。