最後の担当大臣となる決意

いつもは拉致議連メンバーとして参加していた国民集会に、今年は高市総理とともに政府を代表して「拉致問題担当大臣」の立場で出席しました。

この職に就く直前まで自民党の北朝鮮による拉致問題対策本部の幹事長を務めていました。また、これまで地元熊本出身の松木薫さんをはじめ拉致被害者の救出を求めて、お姉様の斉藤文代さんや弟の松木信宏さん、同じく被害者である増元るみ子さんのお姉様の平野フミ子さんらと署名活動などに真剣に取り組んできました。

松木薫さんのお母様のスナヨさんの御生前には病院へお見舞いに伺いました。その際、「必ず薫さんを連れて帰ります」との言葉に、寝たきりの状態だったスナヨさんの顔が一瞬明るくなったことを覚えています。そのときの笑顔は決して忘れることはできません。その約束を生前に果たせなかったことは、大変悔しく申し訳なく思っています。

先月23日(高市政権発足2日目)に、拉致被害者家族会及び救う会の皆様と総理が面会された際、私も同席しました。御家族からは、何としても肉親との再会を果たしたいという切実な思いを、改めて直接お伺いいたしました。もはや一刻の猶予もないという切迫感を胸に決意を新たにしたところです。

拉致問題の解決には、国際社会との連携に加え、わが国自身の主体的な取組がなにより重要です。具体的な成果に結び付けていきたい考えです。過去の歴史上の事件ではなく、今なお被害者が自由を奪われ、御帰国できない状態が続いている、現在進行形の問題であり、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが、問題解決に向けた力強い後押しとなります。そのような認識の下、引き続き啓発活動にも力を入れて取り組んでまいります。

国民の皆様からは、これまでに、1,923万筆を超える署名を頂いており、大変心強い後押しとなっています。北朝鮮はこちらの動きをつぶさに見ていると考えているところ、このような国民一人一人の声も含め、拉致問題が日本国民にとって重要な問題であるということを、様々な形で国内外に示していくことは重要です。

御家族の差し迫った思いをしっかりと共有しながら、全ての拉致被害者を取り戻し、私が最後の担当大臣になるという気概を持って取り組んでまいります。