南洲翁遺訓

 著書を残さなかった西郷隆盛の考えをまとめた『南洲翁遺訓』を読みました。熊本市出身の松浦光修先生(皇學館大学教授)からいただいた『〔新訳〕南洲翁遺訓〜西郷隆盛が遺した「敬天愛人」の教え〜』は、歴史的背景や解説付きでとても分かりやすいのでおススメです。

 平成20年も終わりです。来年も「みのる日記」をよろしくお願いします。

仕事納め

 木原稔みのる後援会事務所は本日が仕事納めです(とはいっても政治活動と後援会活動は年中無休ですが)。今日は慌しく年越しの準備。熊本県名産の晩白柚(ばんぺいゆ)が届きました。

   

ちから餅

 とにかく今年の年末は、たくさん餅をつかせてもらいました。力仕事は任せてください。でも餅つきは準備や後片付けの方が大変ですよね。

    

     

欲張り

 さて、臨時国会も終わり、来年の通常国会が始まる1月5日までは地元での活動に専念します。やりたいことがたくさんありますが、10日間では短すぎます。現場を視察、意見を聴取、頭の整理、政策立案、忘年会新年会、挨拶まわり、読書(努力目標)、家族サービス(難しい)、映画鑑賞(無理)、ゴルフ(論外)・・・

 熊本市湖東にオープンした「千のちゃんぽん」は、「味千拉麺」の重光産業が展開したチャンポン専門店。メニューのバリエーションが多彩です。栄養豊富なチャンポンはランチにピッタリ。寒い冬には最高です!

  

第170回臨時国会概況

 「第170回臨時国会」が閉会しました。今国会の概況は以下の通りです。

 91日、福田総理は「体制を整えた上で国会に臨むべき」と辞意を表明し、10日にわが党の総裁選挙が告示された。石原伸晃君、小池百合子君、麻生太郎君、石破茂君、与謝野馨君の5候補による活発な政策論争が繰り広げられ、第23代総裁に選出された麻生太郎君が、924日召集の第170回臨時国会冒頭に、両院協議会を経て第92代内閣総理大臣に指名された。組閣にあたり、麻生総理は自ら閣僚名簿を発表し、所信表明演説においては民主党との政策の違いを明確に述べて、停滞する国政を打開しようとする強い意欲を内外に示した。

 この国会における最重要法案は、テロ対策に資するインド洋上での給油活動延長の「補給支援法」と、緊急の経済対策である「金融機能強化法」であった。民主党は当初、早期の解散・総選挙を求めて一次補正予算は賛成に回り、「補給支援法」は反対ながら審議時間をかけないなど「政策より政局」を優先した。ご都合主義的な対応は、共産党からも「党略を国会審議の上に置く許し難い態度だ」と厳しく批判された。100年に1度とされる米国発の金融危機で内外経済の先行きに不透明感が漂う中、麻生総理は景気対策を最優先に掲げ、内需拡大に向けた家計支援や金融市場の安定化、地方の活性化支援などを含む事業規模27兆円の「生活対策」を打ち出し、G20金融サミットでも積極的に対応策を提言した。政府与党が「政局よりも政策」を優先する展開に反発した民主党は徹底審議に方針転換し、各法案の審議日程を大きく引き延ばされたことで25日間の会期延長を余儀なくされた。

 金融機関への資本注入を可能にして貸し渋りや貸しはがしを抑制する「金融機能強化法」は、衆議院側で民主党の要求を取り入れて修正したことで、政策に対する基本的な考え方が一致していたにもかかわらず、参議院では民主党主導で更なる修正が加わった。また民主党はJAの政治的中立問題を持ち出して正当な政治活動を制限しようとし、法案とは関係ない農林中金を他の金融機関と差別しようとするなどして、生産者や系統金融機関を不安に陥れた。衆議院は法制度上なじまない再修正案に同意せず、延長後の1212日に再議決を行った。同日、麻生総理から思い切った雇用対策を含む事業規模23兆円の「生活防衛のための緊急対策」が発表された。

 「補給支援法」は、憲法の枠内で為し得る有効かつ現実的な国際貢献である。参議院外交防衛委員会理事懇で合意していた採決日程が、法案の趣旨とはまったく関係のない二次補正予算の提出要求と絡められて反故にされたことで、共産党や社民党からも「迷走」「論理が分からない」との声が上がった。政党間合意を簡単に覆す民主党の対応は、議会政治における信頼を揺るがしかねない。この法案も延長後の1212日にようやく再議決を果たした。

 その他重要な成立法案は、佐世保や秋葉原での凶悪事件による「銃刀法」、前国会に全会一致で通過したものの参議院で廃案となった「児童福祉法」、労働時間制度見直しの「労働基準法」、継続審議となっていた「障害者雇用促進法」、無保険世帯の子供のための「子ども無保険救済法」、200年住宅の「長期優良住宅普及促進法」、北朝鮮に関する承認案件の「外為法輸入禁止」「特定船舶入港禁止」などである。なお野党提出の郵政株式売却凍結法は否決した。「消費者庁設置法」につき、民主党は対案を検討しながらも審議入りに後ろ向きで、消費者の不安や不満に応えようとしなかった。この法案は、次期通常国会の冒頭に特別委員会を設置し、議論を進めることになった。限られた時間で厳しい議会対応を強いられたなかにあって、国益や国際社会、また国民生活に直結する懸案事項をしっかりと処理できたことは、麻生内閣の大きな成果である。

 会期中に、半年近く空席となっていた日銀副総裁人事がようやく同意された。民主党所属議員がマルチ商法業界支援の議連に参加し、献金を受けているのみならず、党のパーティー券購入が収支報告書に記載されていなかったことが発覚した。党首討論は、かつて小沢党首が制度導入に積極的であったにもかかわらず1回しか開催されなかった。また河野衆議院議長が在職最長記録を更新し、本会議場において全議員から祝福された。

 民主党は延長後になって多くの議員立法を参議院に提出した。特に会期末における雇用関連4法は、提出して2時間後に採決によって参議院厚生労働委員会に付託し、委員長職権で審議日程を決めて強行採決するなど、多数を濫用した一方的な戦術に終始した。政府与党の政策よりも内容、実施時期ともに劣る雇用4法を衆議院で否決したところ、民主党は見せ場作りの奇策とも言える法的効力のない「解散要求決議」を提出したが、圧倒的多数により否決された。なお参議院では、なりふり構わず直近の民意を振りかざす民主党より「参議院審議尊重決議」が提出され、与党欠席のなか議決された。

以上