事件の誘因

 

今年819日、政権交代後に初めて民主党の首相が自衛隊制服組と意見交換を行いました。会の冒頭に菅首相は北沢防衛相にこう述べました。

 

「予習したら防衛相は自衛官ではないんですね。法律上は私が最高指揮官なんですよね。」

 

開いた口が塞がりません・・・。

 

しかも、メディアの前だったので無責任かつ寝ぼけたことを話す姿が世界中に配信されてしまいました。

 

そもそも政府と軍とのトップ会談は国家最高機密。冒頭とはいえメディアに取材させる国はありません。官邸主導のパフォーマンス以外のなにものでもありませんでした。

 

この問題発言によって二つの懸念が浮かび上がりました。

 

一つは、首相がシビリアンコントロールに関して認識不足であること。

 

二つめは、世界各国から軍の最高指揮官として不適格者だと見なされたこと。

 

問題発言によって日本の防衛力・抑止力が半減したと分析されています。

 

後日発生した尖閣諸島沖領海侵犯事件は偶然ではありません。

鳩山首相の普天間飛行場「国外、県外」移設発言による日米同盟の不協和音。そして菅首相の防衛意識の明らかな欠如。

中国は日本の足元を見透かした確信犯です。

この事件が生起する誘因は民主党政権そのものにあったと言えます。

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【写真】街頭演説。朝夕は寒くなりましたね。

 

国家としての名誉

連日、中国で日の丸(=日章旗、日本国旗)が踏まれ燃やされています。映像で観る度に日本人の多くは不快に思っているでしょう。

日本の刑法92条は外国国章損壊罪。つまり日本人は日本国内で外国の国旗を傷つけると2年以下の懲役または20万円以下の罰金(但し親告罪)になります。そんな刑法さえない中国は永久に先進国にはなれないと思います。

独立国家同士は大小にかかわらず「水平な関係」な関係であるべきです。中国は行儀の良い国を従えていく「垂直な関係」を望んでいます。覇権主義とも言います。

一方で、日本の刑法92条にも問題があります。罪の客体に我が国の国旗は含まれておらず、保護法益に日本の国家としての名誉も含まれておりません

韓国で日章旗を踏みつけ反日運動に加わった日本の国会議員、党大会で日章旗を切り刻み党旗を作成した政党、本来は法律がなくても当然守られるべきものが守られていません。

したがって、私は「国旗国歌法」を改正する必要性を訴えています。保護法益と罰則の規定を盛り込み、不遜な行為を取り締まる法改正を必ず実現します。

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【写真】左:母校でハンドボールの指導。右:「木原杯グラウンドゴルフ大会」を開催。スポーツの秋ですね!

 

来熊!安倍元総理、櫻井よしこさん

10月23日、講師に安倍晋三衆議院議員(第90代内閣総理大臣)と櫻井よしこさん(国家基本問題研究所理事長)を迎え、「木原みのる政経セミナー」を開催しました。

参加者からは充実した内容のセミナーだったとの評価をいただきました。

ご参加をいただいた会場一杯の600名を越えるには皆様には心から厚く御礼を申し上げます。

  

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【次期戦闘機計画】後手後手な対応

 

次期戦闘機(FX)をなぜ早く導入できないのか?

それには二つの理由があります。

 

ひとつは米国の政権交代。

オバマ大統領は、日本が期待していたF-Xの最有力候補であるF-22を輸出しない決断を下しました。F-Xの選定作業は振り出しに戻りました。

 

もうひとつは日本の政権交代。

安全保障の憲法である「防衛計画の大綱(防衛大綱)」改訂が平成22年末までに一年間先送りされたことです。大綱が決まらないと購入計画もできません。

 

政権交代時点で、民主党内に「防衛大綱・自民党案」への対案は存在しませんでした。にもかかわらず、自民党案は「自民党案だから」という理由ですべて廃棄されてしまいました。普天間基地移設と同じで、真面目に国益を考えれば、自民党案と同じ結論になると思います。

 

現政権は国を守ろうとしているのか、国を売ろうとしているのか、判らないときがあります。率直に言って大変不安に感じます。

 

いずれにしても、自民党政権時代のF-X計画は平成21年度末までに機種選定を終えて、7機の取得予算を計上することになっていましたが、政権交代により平成22年度の防衛予算では購入経費は計上されませんでした。

 

また、平成228月にまとめられた平成23年度予算の概算要求にも購入経費を盛り込んでありませんでした。

 

さらに、メーカー各社へ提案を求める提案要求書を出す締め切りが平成225月頃だったのですが、残念ながら実現していません。

そこにきて、鳩山内閣における普天間飛行場移設問題への対応の不手際によって日米同盟が脆弱なものになり、日本でのF-X計画は暗礁に乗り上げています。

 

一方で、ロシアでは「スホーイI-21」の初飛行を成功させ、中国は「殲撃10型」を実戦配備し、韓国は「F-15K」の導入を進めています。

防衛省はFX計画が遅れた状態にある事を懸命に訴えていますが、官邸や民主党はどれほど認識しているでしょうか。

 

日本の空が危険な状態にあることを忠告しておきます。

 

(おわり)

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【写真】前回のラジオ「熊本天国」の様子。今日も放送予定です。熊本市周辺の皆さんは20:05〜FM79.1をチェック!USTREAMで配信しますので全国中継です!!

  

【次期戦闘機計画】F-Xの重要性

 

最近は尖閣諸島沖の領海問題によって海上保安庁や海上自衛隊が注目されていますが、さらに脅威となるのが他国の航空戦力による侵略です。その領空侵犯から国を守ることを主任務とするのが航空自衛隊の役割になります。

 

島国であるに日本は、他国と地続きで国境を接していませんので、その点では防衛戦略を立てるのが比較的容易といえます。しかし、周辺諸国に難しい国を抱え、「専守防衛」という難しい条件の中で、自衛隊は大変な苦労を強いられているのが現実です。

 

日本の自衛隊の実力は未知数です。何故なら実戦を経験してないからです。どんなに最新鋭の装備を揃えても、どんなに訓練を繰り返しても、実際に戦ってみないと本当の実力を測ることは出来ません。

 

しかし、戦闘機については最新鋭機を装備しておかなければ勝負になりません。もちろんパイロットの技量にも左右されますが、新世代戦闘機1機で旧世代戦闘機15機を打ち落とすことは可能だと言われています。戦う前に勝負がついてしまうのです。

 

したがって、次期戦闘機(FX)が注目されているのです。

 

日本の高い経済力に支えられて、航空自衛隊は常にその時代を代表する能力の高い戦闘機の装備を続けてきました。今日の最新鋭機であるF-2まで、6機種が導入されてきました。

 

ところが、次世代機の導入について、他国では既に踏み切っていますが、日本では導入スケジュールの目途が立っていません。早く導入しなければ、軍事戦略上、他国(特に中国)に足元を見られてしまいます。

 

(つづく)

 

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【写真】尖閣諸島問題に対して署名や演説などの街頭行動。