予備自衛官制度創設70周年

予備自衛官制度は自衛隊が発足した昭和29年に創設され、東日本大震災で初めて予備自衛官が実任務に参加して以来、多くの被災地において招集された多くの予備自衛官が自衛隊の活動に従事してきました。

これまで多くの予備自衛官諸官が本業との両立に努めながら平素の訓練に励み、また、諸官を支える家族や雇用企業の皆様に予備自衛官制度を力強く支えてきて頂いたことに厚く御礼申し上げます。

本年1月1日に発生した能登半島地震においても、招集された予備自衛官や即応予備自衛官に、被災地で巡回診療や物資輸送にあたっていただきました。特に、医師・看護師の資格を有する予備自衛官が、避難所等で困難な生活を余儀なくされた被災者に寄り添い、懸命に献身的に活動する姿は、メディアでも数多く取り上げられ、予備自衛官が被災者のみならず広く国民の中で心強い存在として認知されたと思ってます。

今から10年前。私が防衛大臣政務官だった時に予備自衛官制度が60周年を迎えました。あれから10年が過ぎ、今回は防衛大臣の立場で70周年を迎えることができました。

予備自衛官制度は、これまでの予備自衛官諸官による活動実績と諸官を支える多くの方々の御理解と御協力によって、制度の充実・発展が図られてきました。今後とも様々な改革に挑戦し、未来に向かって予備自衛官制度の一層の充実・発展を図ってまいります。

富士総合火力演習2024

陸上自衛隊東富士演習場(静岡県)で国内最大規模の実弾射撃演習「富士総合火力演習」を開催。通称「総火演」には防衛大臣政務官の時以来10年ぶりの視察となりました。

我が国の離島に侵攻してきた敵を退けるための戦闘を想定。機動戦闘車が無人航空機(UAV)と連携するなど、ウクライナにおける戦闘で見られるような現代戦にも対応しています。10年前と比較すると、より実践的で専門性を高めた内容としました。

今回の演習は一般公開をしておりませんが、演習の様子をまとめて、わかりやすい解説を付けた動画を公開することにしています。

令和6年度 統合防災演習

防衛省災害対策本部会議を開催し、昨日から行われている「統合防災演習(JXR)」の状況を確認しました。

能登半島地震への対応については、災害派遣が継続中であり、今も現地で頑張ってくれている隊員を誇りに思います。

本演習は、昨年5月に策定された「日本海溝・千島海溝沖地震」の政府具体計画を踏まえ、防災関係機関、米軍、豪軍の参加を得て、陸海空の三自衛隊で実施する最大規模の指揮所演習です。

近年、頻発化、激甚化する大規模自然災害への対処能力の向上は急務です。本演習は、①統合作戦司令官の設置後における、②北海道という地理的な特性を有した、③厳冬期の活動であることを想定した初めての統合演習です。

今日の防衛省災害対策本部では、自衛隊の活動方針を決定し、認識の統一を図りました。防衛省・自衛隊が、今後とも各種の災害対応に対して万全を期するためにも、今回の統合防災演習に全力で取り組みます。

スターリンクを導入

遠洋練習航海部隊の壮行会を主催しました。

約180日間の遠洋練習航海に旅立つ実習幹部の自信と希望に満ち溢れた姿に接し、大変頼もしく感じました。練習艦「かしま」と「しまかぜ」による航海を通じて、海上自衛官としての技能を磨くとともに、11か国を訪問する中で見聞を広げ、更に成長した姿で帰国することを期待しています。

初めての試みとして、遠洋航海中も私物のスマートフォンを使えるよう、衛星インターネットサービス「スターリンク」の試験を始めます。休憩時間にスマホやタブレット端末で、メールはもちろん、動画配信サービスなども利用できることになります。今回の遠洋練習航海で検証し、3年後を目途にほぼ全ての艦艇への搭載を目指します。

これにより大幅な職場環境の改善につながるでしょう。海上自衛官の志願者増につながることを期待しています。

令和6年春の叙勲及び褒章伝達式

天皇陛下から賜りました勲章及び褒章を、受章者である退職自衛隊員に伝達しました。

この度の受章は、永年にわたり我が国の防衛に貢献してこられた方々のご功績が認められたものであり、誠に喜ばしいことです。心よりお慶び申し上げます。

防衛省・自衛隊という実力組織の基盤をなすものは「人」です。自衛隊が我が国の平和と安全を守り、また、国際平和に協力するという多岐にわたる任務を整然と遂行できるのも、ひとえに受章者お一人お一人の永年にわたる御献身の賜物です。防衛省・自衛隊を代表して深く感謝申し上げます。

また、現職時代を支え続けてこられたご家族のご苦労やご尽力があったからこそであると存じます。ご家族の皆様に対しても、心からの敬意と感謝の意を表します。

受章者並びにご家族ともども、これからのご健勝とご多幸をお祈りいたします。