インダストリーデーを開催

令和4年から開催してきた「インダストリーデー」は、今回で3回目を迎えます。今回も多くの米国政府関係者、米国企業及び日本企業の皆様に参加いただきました。

インダストリーデーを含め、日米両国政府や企業の皆様の交流や積極的な協力は、我が国の防衛産業・技術基盤の強化につながるだけでなく、日米同盟の強化にも資する大変大きな意義を有するものです。

我が国は、国家防衛戦略等を踏まえ、装備品の共同開発・生産や米国製装備品の国内における生産・整備能力を拡充すべく取り組んできています。また、米国も今年1月に公表された国家防衛産業戦略等を踏まえ、インド太平洋地域における同盟・パートナー国との共同開発、共同生産及び共同維持整備を追求しています。

こうした両政府の方針を踏まえ、今年4月の日米首脳会談で、日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議(DICAS)を設立。従来の協議枠組みでは政府間協力に重点が置かれてきたところ、このDICASでは防衛産業協力を重要課題の1つとして位置づけ発展的に改編したものです。

本日のインダストリーデーが契機となって、各国の防衛産業を含めた官民の連携が更に強化され、装備・技術協力が具体的な姿となって現れる成果を期待しています。

OPCW指定ラボ認証

陸上自衛隊化学学校(大宮駐屯地)は、世界的な化学兵器の全面禁止及び不拡散のための活動を行う機関であるOPCW(Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons)の指定ラボに認証されました。

本日は記念する式典に防衛大臣として出席し、化学学校の隊員を激励しました。

振り返ると、平成に入ってから地下鉄サリン事件や東海村JCO臨界事故が発生し、自衛隊の化学科部隊は注目を集めましたが、近年、化学兵器使用禁止という国際的規範が重圧にさらされている中、化学兵器が二度と使用されないようにするための国際社会の努力が続けられており、その重要性は一層増していると考えています。

化学学校は、化学防護に関する教育訓練や調査研究を専門的に実施する国内唯一の機関として、化学兵器への対処能力の向上に努めてきました。今回のラボ指定により、今後、新たな分析施設の建設といった機能強化を図るほか、OPCWから最新の化学兵器関連情報も入手できることで、分析・立証に係る知見・能力を高めることができるようになります。

我が国を取り巻く安全保障環境を改善する観点からも、化学兵器や生物兵器の軍備管理・軍縮・不拡散について、関係国や国際機関と協力しつつ取組みを推進するとともに、防衛省・自衛隊の知見を活かし、国際的な取組の実効性の向上にも協力していくことは非常に重要です。

大雨に係る自衛隊の対応②

石川県における自衛隊の活動状況ですが、前日まで実施した内容は以下の通りです。

①ヘリや地上部隊により、62名の救助

②輪島市及び珠洲市における道路啓開

③輪島市及び珠洲市における34トンの給水支援

④輪島市、珠洲市及び能登町において水や食料といった生活物資8.5トンの輸送

本日(24日)も、陸上自衛隊及び航空自衛隊の部隊が、人員約1,400名、航空機12機の態勢により、人命救助、孤立地域の情報収集、道路啓開、給水支援、物資輸送を行いました。

特に、孤立地域に対する水や食糧などの生活物資の輸送については、昨日から輪島市門前町地区、珠洲市大谷地区、能登町北河内地区に対して、ヘリによる降下や隊員が徒歩でアクセスしており、孤立が解消されるまで引き続き継続します。

今後も人命捜索救助と生活支援を両輪に、自治体からのニーズも踏まえながら、きめ細かく被災者に寄り添い、全力で対応してまいります。

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ロシアによる領空侵犯

本日、3度にわたりロシア軍のIL―38哨戒機×1機が、北海道礼文島北方の我が国領海上空において領空侵犯していることを確認しました。

具体的には、12時50分頃に礼文島北方付近で飛行を開始し、①13時03分頃から13時04分頃の約1分間、②15時31分頃の約30秒間、③15時42分頃から15時43分頃にかけての約1分間に、北海道礼文島北方の領海上空を侵犯したのち、17時50分頃に同空域での飛行を終了し、大陸方面に向けて飛行したところです。

これに対して、自衛隊は、航空自衛隊北部航空方面隊のF-15戦闘機及びF-35戦闘機が緊急発進し、無線による通告及び警告に加え、3回目の領空侵犯時においては、フレアによる警告を実施する等の対応を実施したところです。なお、フレアによる警告を実施したのは、対領空侵犯措置を開始してから初めてです。

領空侵犯は断じて容認できず、極めて遺憾であり、日本政府として、ロシア政府に対して外交ルートで極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めました。

防衛省・自衛隊としては、我が国周辺空域におけるロシアの軍事動向に対し、引き続き強い関心をもって注視するとともに、警戒監視に万全を期してまいります。

大雨に係る自衛隊の対応

いまだ震災の傷が癒えぬ能登半島において、今般の大雨によりお亡くなりになられた方に深くお悔やみを申し上げるとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。

今般の大雨では、総理大臣から発出された指示事項を踏まえ、防衛大臣として以下の3点を支持しました。

①天候に配慮しつつ、陸海空のあらゆる手段を活用した情報収集活動を実施すること。

②関係府省庁及び自治体と緊密に連携し、情報共有に努めること。

③2次被害の防止を図りつつ、人命救助を第一義とした救援活動を実施し、災害対応に全力で取り組むこと。

石川県知事からの災害派遣要請を受け、昨日から、陸上自衛隊及び航空自衛隊の部隊が、輪島市、珠洲市、能登町において、人命捜索救助活動を全力で行っております。現在も継続中です。

【現時点での自衛隊による災害派遣活動】

[輪島市]久手川町、町野町及び中屋トンネルにおける人命捜索救助活動に加えて、市内各地の道路啓開を実施。

[珠洲市]現在、水や食料などの生活支援物資の輸送や給水支援を行うべく自治体等と調整を実施。

[能登町]北河内トンネル付近の人命捜索救助活動に加えて、町内各地の道路啓開を実施。

さらに、輪島市、珠洲市、能登町の複数の孤立地域に対して、現地の天候が回復次第、ヘリによる水・食料等の物資輸送等を行うため所要の準備をしてます。

いまだ見つからぬ行方不明者や安否不明者の人命捜索救助活動に全力を尽くすとともに、今後の被災者の生活支援ニーズを含め、きめ細かく被災地に寄り添い、関係省庁とも緊密に連携しつつ、引き続き、全力を挙げて対応します。