ノルウェー国防大臣が来日

ノルウェー王国ビョルン・アリルド・グラム 国防大臣が来日しています。

日本とノルウェーは地理的に離れており、共通点は無さそうです。ところが、共に海洋国家であり、それぞれロシアの東側と西側に位置していることから、情勢認識や戦略的利益の点で多くの共通点があることに気付きます。

昨年12月には、日ノルウェー首脳会合が東京で開催され、「戦略的パートナーシップに関する共同声明」において、安全保障及び防衛分野における一層の協力推進が盛り込まれました。

力又は威圧による一方的な現状変更やその試みは欧州だけで起きているものではなく、インド太平洋地域でも見られます。特に、最近の我が国周辺における中国の軍事活動の状況は、極めて重大かつ深刻な問題です。

このような状況の中で、ノルウェーとの防衛協力が強化されていることは時宜にかなったものです。2025年には、英国空母打撃群に合わせて、ノルウェーからフリゲート艦をインド太平洋地域に初めて派遣されます。また、今回「防衛装備・技術協力に関する覚書」に署名がなされたことも重要な意義があります。

今回の防衛相会談では、日ノルウェー間の防衛協力・交流を促進していく事で一致しました。

防衛研究所入所式

防衛研究所「 安全保障戦略課程」入所式が行われました。選抜された研修員の皆さん、入所おめでとうございます!

この度、長らく続けてきた教育内容を見直し、我が国の安全保障戦略に関する知識を総合的に修得させることを目的とした「安全保障戦略課程」を新たに発足させました。今回の37名の研修員は、その記念すべき第一期生となります!

研修員の構成として、防衛省の事務官や自衛官のみならず、公安調査庁、海上保安庁の職員や、民間会社の社員、更に、フランス、インド、インドネシア、モンゴル、韓国、タイ、アメリカからの留学生といった、多様かつ優秀な人材を迎えることができました。

国際社会は、戦後最大の試練の時を迎え、既存の秩序は深刻な挑戦を受け、新たな危機の時代に突入していると認識しており、わが国を取り巻く安全保障環境も戦後最も厳しく複雑なものとなっています。

研修員の皆さんには、軍事分野のみならず、政治、経済、科学技術など幅広い視野をもって諸問題に取り組んでいただきたく思います。そして、それぞれの所属組織におけるリーダーに相応しく、バランスの取れた知識と判断力を身に付けてもらいたく思います。

特に留学生の皆さんには、この課程で学ぶことを母国で活かしていただくとともに、母国と我が国との友好関係をより一層深めるための架け橋となることを強く望みます。

防衛研究所の職員には、37名全ての研修員が最高の成果を得ることができるよう、最善のサポートをお願いしました。