平成18年を二十歳で迎えた新成人は、17年より7万人少ない143万人でした。出生数が少なかった昭和62年と同率の過去最低ということです。人口が減少傾向に転じた理由は様々考えられますが、「ジェンダー・フリー」や「男女共同参画社会」の推進が原因だという意見があります。
この点、「ジェンダー・フリー」とは、「社会的性差(ジェンダー)の押し付けから自由(フリー)になる」というような意味の和製英語です。他人や社会制度から、無理やり「男だから・・・」「女だから・・・」といった固定的な役割を押し付けられないようにしよう、という言葉です。一方、「男女共同参画社会」とは、社会生活において、男女のそれぞれの特性を生かしながらも男女が同等の権利を持ち、共同で豊かな関係を建設できる社会のことです。そして、雇用・教育などの不平等をなくし、より豊かな関係を築こうとするものです。
思うに、誤解してはならないのは、「ジェンダー・フリー」≠「男女共同参画社会」ということです。私は、男の子は男の子らしく、女の子は女らしく、育てていくことが大切だと考えます。「九州男児(きゅうしゅうだんじ)」や「大和撫子(やまとなでしこ)」という言葉がありますが、これは良い意味で使われており、外国人へ日本人の特性を表す良い言葉だとされています。私も「九州男児」と呼ばれたらうれしいですし、「大和撫子」という言葉は好んで使います。また、男子は男子の、女子は女子の社会的責任や役割を幼い時からしっかりと教育していくことが、実質的な男女平等への契機となり、少子化対策にも効果があると思います。
晩婚化が進み子供を作ろうとしない若い夫婦は、もしかしたら「ジェンダー・フリー」教育をまともに受けて、さらに「男女共同参画社会」を正確に理解できていない世代の被害者なのかも知れません。