JALがどうしてこうなってしまったかを勝手に検証します。
1. 経営体質
① 社内運営を重視する膠着した官僚的組織(特に人事)
② 多数ある労働組合と過度な要求
③ 合議による意思決定と結果に対する責任の欠如
④ 業容多角化の失敗
⑤ 投資・為替・燃料に対する稚拙な施策
⑥ 旧態依然とした現場主義と段取り部門でのビジネススキルの低下
2. JASとの統合と基地空港の移転
① 不採算路線の増加
② 航空政策への追従(羽田→成田、伊丹→関空、小牧→中部)
③ 一体感の欠如と意思決定の遅滞
④ 過剰な設備投資
⑤ 頻繁な組織変更
3. 日本経済の構造変化
① グローバル化により選択の幅を広げた顧客態様の変化
② 路線権を確保しても需要獲得につながらない
③ 為替・燃料・年金引当などへの対応遅れ
そこで、再生のためのシナリオを示します。
1. JAL内部の問題解決
① 旧来の経営陣の中ででトップをすげ替えても同じ(思い切って50歳台前半の改革派を社長に、いますよね!)
② 組合問題の解決(会社と自分の実力を考えて身の丈にあった節度ある要求を)
③ 責任の所在を明確化(人事異動で逃がさない)
④ 顧客とマーケット志向のマインドセット
⑤ コスト体質の改善(コストモデルをアクティビティーベースに)
⑥ 従業員の時間生産性と業務スキルの向上(能力に応じた人事と給与体系、無駄なく効率の良い労働計画)
2. 航空行政の見直し
① 新幹線や高速道路との競合から補完関係へ
② 「ジャパンパッシング」を防止する国際化
③ 国策会社の縛りを緩和(政治が会社を振り回さないこと)
④ 国内航空網の整備には適度に貢献(空港整備特別会計を財源とする地元誘致へは是々非々に対応)
※国益のためにJAL再生を願っているので厳しい指摘をしました。
※個人的に今のロゴは好きではありません。鶴丸の復活を望みます!
【写真】この日は地域の皆さんと公民館で政治談議。その後にラジオ番組へ出演。「日教組問題」についてリスナーからの質問に答えました。