陸奥宗光『蹇蹇録』に学ぶ

我が国の外交力が問われています。

昨今の政府の対中・対露・対米外交を見ていると、まともな外交戦略はあるのかと疑問を抱かずにはいられません。

政権交代後に混迷極まった現代の「外交危機」をどう乗り越えればよいか。

現代と同様に、明治期に極めて危うい時期がありました。その際に日本は如何に危機を脱し生存を全うしたか、重なり合う歴史に学ぶ必要があります。

岡崎久彦著「陸奥宗光の『蹇蹇録』に学ぶ明治の外交力」が先月刊行されましたので読ませていただきました。

『蹇蹇録』とは、日清戦争について当時の外務大臣であった陸奥宗光が記した回想録です。

日本は世界列強による帝国主義の荒波を乗り越え、現在の強固な民主主義の基礎を築きました。伊藤博文、陸奥宗光らが他国からの干渉に如何に対応してきたかを学ぶには大変参考になります。

「帝国主義」は過去のものではありません。

過去の日本の成功の裏には、幸運もあったし、相手国の失敗もありました。ひとつだけ言える事は、政府が知恵と勇気を搾り戦略を立て、国民が政府の戦略を理解し、総力をもって対応したということ。

今の日本で同じことができるかどうか・・・

現代の帝国主義に対して、我が国は戦争ではなく外交をもって対峙していかねばなりません。国政に携わる政治家に求められるのは、まず「外交力」と「覚悟」であろうと思います。

【写真】各地域の後援会で総会を開催していただいております。

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海洋国家としての我が国の課題 3

他国が日本の大陸棚の資源を狙う場合、漁船や海賊船を装うケースが目立ちます。尖閣諸島沖の中国漁船も然り、ほとんどが武装している状態であり、我が国としては適切な対処が求められます。

平成21年6月に「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」いわゆる「海賊対処法」を成立させました。

もともとは世界貿易の重要なシーレーン(ソマリア海峡)、日本へのエネルギー主要供給ルート(マラッカ・シンガポール海峡)における海賊被害への対応が主たる目的でしたが、科学的調査を装った不当な資源探査や東シナ海で行なわれている外国船による資源探査行為への対応に応用できるものと考えます。

さらに、我が国も警備するだけでなく、積極的に資源探査船の開発とデータの整備を急がねばなりません。メタンハイドレードやコバルトリッチクラストといった海洋エネルギー・鉱物資源の商業開発に向けて、海洋における資源の量と質の正確な情報が欲しいところです。

まとめ:我が国が海洋国家として、国連から「大陸棚延伸承認」を受けるまでにやっておくべきことを政府に提案します。

  • 日本の技術の粋を結集し、最先端の海洋資源調査機能を装備した探査船を開発すること。
  • 同時に専門の技術者を育成すること。
  • 領域内における他国の不当調査を食い止めるために海上保安庁を『国境警備省』に格上げをして海上警察権を充実させること。
  • 我が国の探査船による調査活動を、他国の妨害から守るために「海賊対処法」を柔軟に活用すること(海上自衛隊の出動)。

(以上)

【写真】熊本県議会議員(人吉市選出)みぞぐち幸治さん(40歳)の応援に駆けつけました!

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海洋国家としての我が国の課題 2

 

人口が多く経済成長が著しいBRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)は今後も継続的に資源獲得競争を行います。そのため、鉱物資源やエネルギー資源の価格上昇が想定されます。

日本では他国から資源を輸入することが困難になる時代が必ずやってきます。

こうした中で、我が国の領海やEEZを含む大陸棚は鉱物資源やエネルギー資源の宝庫であり、その適切な管理と開発を進めていくことは急務といえます。

以下は日本の大陸棚における資源の推定回収可能量(平成19年の国内消費量との比較)の一部です。

  • 銀・鉛 180年分
  • 亜鉛 240年分
  • マンガン・コバルト 200年分
  • ニッケル 36年分
  • プラチナ 15年分
  • 天然ガス 42年分
  • 銅 約 16年分

ポテンシャルはかなり高いと言えます。しかし、眠らせているだけでは「宝の持ち腐れ」であり、他国も虎視眈々と狙ってくる(既に狙いをつけている)のは間違いまりません。

 

以下のような課題に日本は早急に取り組むべきだと考えます。

 

  • 海上保安庁による尖閣諸島周辺海域への警備体制の強化
  • 「鉱業法」を改正し、外国船による地質調査の取り締まり権限を確立
  • 日本近海の海洋資源調査の強化・拡充

(つづく)

 

【写真】バレンタインデーでいただいたデカいチョコレート!!

 

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