GIGO設立条約に署名

英国のシャップス大臣とイタリアのクロセット大臣との間で、「日英伊防衛大臣会合」を実施するとともに、「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)政府間機関の設立に関する条約」に署名しました。同条約は、GCAPの管理等を行うための国際機関として、GIGO(ジャイゴ)を設立するものです。

戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する我が国にとって、抑止力を維持・強化していくこと、そして、抑止力の根幹をなす航空優勢を確保し続けていくことは、必ず成し遂げなければならない重大なる挑戦です。GCAPが作り出す次期戦闘機は、我が国周辺における航空優勢の確保、そして効果的な抑止力の維持を可能とするための、無くてはならない能力です。

今や、どの国も一国では自国の安全を守ることはできません。この厳然たる事実は、運用面だけでなく、研究開発を含む装備面にも該当します。最先端の高性能な戦闘機に必要な技術やコストを自国だけで賄うことには大きなリスクがあります。こうした点でGCAPは、日英伊という同志国が、優れた技術を持ち寄り、コストとリスクを分担し合うことを可能とする歴史的なプログラムです。

GIGO設立条約への署名は、この歴史的なプログラムを成功に導く大きな一歩です。GIGOについては、その本部は英国に置く一方、初代トップは日本人とすること、またGIGOとともにGCAPに従事する共同事業体制のトップはイタリア人とすることも決定しました。

GCAPの行く末を左右する初代トップを日本から選出する責任には身が引き締まる思いですが、英伊の期待を裏切ることのないベストな人材を私の責任で選出していく考えです。

米国防長官との電話会談

米国のロイド・オースティン国防長官と電話会談を行いました。時差もあり、日本時間21時45分からのスタートでした。終了後は記者会見を実施しましたが、遅い時間にも関わらず多くの記者の皆さんが対応してくれました。

まずは、米空軍のCV-22オスプレイの事故において亡くなった8名の乗員及びそのご家族に対してのお悔やみを申し上げ、引き続き速やかな収容・回収のため協力していくことを約束しました。

また、日本国内のオスプレイについて、飛行にかかる安全が確認されてから、飛行を行うことを改めて要請するとともに、事故の状況や今後の安全対策について情報提供を求めました。

オースティン長官は、日本側の捜索及び回収任務への支援に感謝するとともに、国防省にとって、米隊員及び日本のコミュニティの安全が最優先事項であるとの発言がありました。今後のオスプレイの飛行に関し、飛行の安全が最優先であるという認識を共有し、本件について、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。

紅海及びアデン湾における情勢について、意見交換を行うとともに海洋安全保障及び国際社会の平和と安定のため日米で連携して対応していくことで一致しました。

本年8月の歴史的なキャンプ・デービッドにおける日米韓首脳会合及び本年11月の日米韓防衛相会談で確認された3か国の安全保障協力の取組を加速させることで一致しました。

拡大抑止については、今月の拡大抑止協議(EDD)を含め日米間の実質的な議論が深化していることを歓迎し、今後も継続的に突っ込んだ議論をしていくことで一致しました。

短い時間でしたが、中身の濃い有意義な電話会談となりました。

NATO代表部大使による表敬

NATO(北大西洋条約機構)加盟国7カ国の代表部大使による表敬を受けました。

欧州大西洋とインド太平洋の安全保障が密接に関連している今、日本とNATOとの協力の重要性は益々高まっています。

基本的価値と戦略的利益を共有する日本とNATOは絆を更に深めていくべきと考えます。

全自衛隊合気道演武大会

「第62回 全自衛隊合気道演武大会」を視察しました。

全国の駐屯地・基地おいて稽古を重ねてきた隊員が一堂に会して、演武を通じて成果を発揮しました。

また、来賓として合気道本部から植芝充央(うえしば・みつてる)道場長にご臨席賜り、素晴らしい演武も披露していただきました。

防衛省合気道連合会の西正典会長(元事務次官)はじめ関係者に心から感謝を申し上げます。

航空自衛隊府中基地を視察

①まず、航空支援集団を視察をしました。本年、自衛隊はスーダン、イスラエルの2度にわたって邦人等輸送を実施しましたが、その中心的な役割を担っているのが航空支援集団です。また、ビデオ会議を通じて、現地で任務に当たっている隊員も激励しました。

②次に、宇宙作戦群を視察しました。宇宙領域における能力を更に強化し、宇宙利用の優位性を確保し得る体制を整備していく必要があります。緊張感をもって任務に当たる隊員の姿を直接確認しました。

③最後に、航空中央音楽隊を視察しました。音楽隊の素晴らしい演奏を聴く中で、隊員の士気を勇ましく鼓舞する、あるいは、慰問の現場において被災者の心を和ませる、そういった自衛隊の音楽が持つ多様な役割を肌で感じました。