1,000円の功罪

 ゴールデンウィークを郷土や行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュが始まりました。「休日1,000円乗り放題」の効果もあって、高速道路の渋滞が例年よりも多いとの情報です。気になることは、JALやANAに聞くと例年より予約は弱く、JRも目立った混雑はないとのこと。「今年は景気が悪いから、帰省は止めようと思っていた」人が例年通り帰省してくれたのであれば、この政策は成功といえます。また、「例年は航空機や列車を利用していたが、今年は車を利用した」という人でも、「浮いた分のお金を他で使った」のであれば、経済効果は限定的ですが政策としてはマルです。ところが、渋滞が異常に増えたとなれば別の問題あり。環境に最も悪い温室効果ガスは車の排気ガスだからです。後日詳しい分析をします。

憲法記念日

 憲法記念日です。例年通り、日本会議熊本主催「憲法シンポジウム」や青年会議所熊本ブロック主催「憲法タウンミーティング」に参加しました。一昨年の国民投票法の成立にともない、衆参両院において「憲法審査会」の設置が法定化されたにもかかわらず、民主党が審査会設置基準の制定に応じないために2年間も店ざらしにされていることを、「国会の不作為」として謝罪しました。「タウンミーティング」では、自主憲法制定派(改憲派とは少し違う)のパネリストとして登壇し、護憲派のパネリストと討論を行いました。

  

パンデミック

 新型インフルエンザの感染が世界各国で広がる中、日本国内で感染が疑われた横浜市の女性や横田基地内の乳幼児はいずれも季節性インフルエンザだと判明しました。欧米先進諸国をはじめアジアでは韓国や香港で感染者が増える中で、我が国では予防に関する情報の徹底と水際での防御が功を奏しているようです。こんな時に個々の日本人の教育レベルの高さを感じます。航空会社や豚肉取り扱い業の方々にとっては迷惑千番な話。私が航空会社に在職中にも、鳥インフルエンザやSARSによって旅客収入に大打撃を受けて、打ちひしがれた経験があります。政府に出来る限りの対応をやってもらいます。今はとにかく耐えてください。

 事務所の駐車場でバーベキュー大会

それでも改革の火は消せない

 帰熊。医師・歯科医師の団体と2時間にわたり懇談を行いました。日本の医療制度は限界に近いという話。確かに、日本の医療費は対GDP比8.2%程度でOECD加盟国30か国中21位と低レベルです。GDPが大きいので、この数字をもって一概に医療水準が低いとは言えませんが、医療従事者の献身的な努力(特に勤務医)によって高水準の医療が支えられ、世界有数の長寿国になったのは確かです。現在の医療費は年間33兆円です(平成21年度一般予算は88兆円)。「骨太の方針2006」以降、毎年2,200億円づつ削られている現状。

 政府は医療費だけでなく、公共事業や地方交付金など全分野において歳出削減を行うことで、借金を減らし財政健全化を目指しています。次世代が背負う借金を少なくして、持続可能な日本に立て直すことが「痛みを伴なう改革」の目的です。債務超過で財政破綻国家になることは避けたいのです。「今さえ良ければ、自分さえ良ければ・・・」国民はそんな考えは止めると決めたはずです。とにかく、行政と国会は徹底的に無駄を省くことを頑張らなければなりません。そして、国民の皆様にもう少しだけ我慢していただくことをお願いしなければなりません。我々も覚悟を決めます。

 経済不況の為、今回、政府は思い切った財政出動を行います。そして、あらゆる分野での歳出削減路線を一時凍結する判断をしました。業界によってはホッと一息つける状態かもしれません。それでも私は、これからも勇気を持って改革(徹底して無駄を省き、必要な分野を精査して集中投資)を継続していくことを訴えて参ります。

  水俣病犠牲者慰霊式に出席

所有から利用へ

 朝一便で上京。衆議院農林水産委員会に出席。農地法改正案を賛成多数で可決しました。食料自給率向上のため、耕作放棄地や休耕田を減らしていくことが目的です。所有者は他人や法人に農地を貸すことができるようになります。農地は「所有から利用」へ大きく舵をきります。