年金制度抜本改革 中間とりまとめ

「年金制度を抜本的に考える会」での中間とりまとめを発表しました。年金制度はすべての国民に関わる大切な制度です。多くの皆さんのご意見をいただきたいと存じます。ホームページのトップにある「お問い合わせ」をクリックいただいて、ご意見を送信ください。ご協力のほどよろしくお願いいたします。

【年金制度を抜本的に考える会/中間とりまとめ】 
http://www.y-kamei.com/press/pension_interim_report_0712.pdf

【基本的な考え方】
● 国民ひとりひとりの”自立”と社会全体の”共生”を促す制度として、年金制度の抜本改革が必要
● 抜本改革にあたっては、わかりにくい複雑な制度を廃し、簡素な制度により公正を実現
● 一方で、厳しい財政事情を踏まえ、未来世代に対して責任ある制度を構築

【新しい制度の枠組み】
● 基礎部分+積立部分+個人年金等の3階建て
● 基礎部分は、全額税財源とし、全ての高齢者に同額を給付
 (財源としては、幅広い年代に公平に負担いただくことができる消費税が適当)
● 積立部分は、現役時代に収入に応じて積み立て、老後は自らの積立金を取り崩して充当
● 老後の生活資金充実のため、個人年金等のインセンティブ、リバースモーゲージ等の政策を充実
● 新制度に移行するには、時間をかけた、現制度からの移行措置が必要
 − これまでの支払い保険料に対する公平性の確保
 − 積立制度への移行に伴う積立不足額への対応
● 社会保険庁は、機能のほとんどが不要になるため、新しい行政事務執行機関を考える必要
 − “いるもの”、”いらないもの”の見極めが必要
 − 民間機能、既存行政機能の活用

新しい制度は、移行措置も含めて、新しい財源が必要であり、国民の皆さんのご理解をいただかなければいけません。負担も便益も大きくなるところ/小さくなるところがあります。世代によって、負担と便益のバランスも変わります。こうした点については、さらに制度の検討を重ねて、「具体的にどうなるのか。」を皆さんに示していかなければいけないと考えています。年金制度を抜本的に考える会としては、この中間とりまとめをベースに、これまでご意見をいただいた方々を含め、幅広いご意見を取り入れながら、制度の詳細化や残された論点について2か月くらい検討を重ね、最終的な提言にしていく予定です。

【これまでにお話を伺った方々】

■みずほ総研        「年金制度の課題と改革の選択肢」
■日本総研         「年金改革の論点」
■財務省           「財政および税制の現状と将来(社会保障を中心に)」
■経済同友会        「年金制度改革の提言」
■厚生労働省        「年金制度の課題と対応」
■連合            「年金制度に対する提言」
■日本商工会議所     「公的年金改革に関する提言」
■慶応義塾大学土居教授 「年金をめぐる負担とマクロ経済」
■一橋大学高山教授    「年金改革と年金運営体制の改革」