当惑

 衆議院本会議。午前の参議院本会議で否決された海賊対処法案・税制関連法案・国民年金法改正案を、3分の2以上の賛成多数で再可決しました。成立した海賊対処法ですが、民主党は反対。日本関係船舶以外の外国船舶の護衛を可能とすることなどが主な内容で、アフリカ・ソマリア沖で海賊対策に従事している自衛隊の活動根拠法になる大事な法律にもかかわらず・・・。

 民主党の安全保障に対するスタンスは支離滅裂です。「インド洋への海上自衛隊派遣は即時撤退」、「米軍海兵隊のグアム移転と普天間基地の辺野古移転は白紙撤回」、「米軍は第七艦隊だけで十分」、「防衛費は削減して福祉にまわす」などなど、国土防衛や日米同盟や極東アジアの軍事バランスをどう考えているのか見えません。北朝鮮に融和政策を採った、亡くなった韓国のノムヒョン政権の発想と似ています。防衛省も米軍関係者も世界各国も当惑しているようです。安全保障に関しては、政権が移ったら間違いなく大変な事態になります。