在野精神と自主独立

 私が学んだ早稲田大学の校風に「在野精神」と「自主独立」があります。

 「在野精神」とは、野に在ってこそ真実が見えるということ。選挙に負けて自民党が野党に転じ、特に最近になって「在野精神」を意識することがあります。政府や政党のための政治ではなく、国民と共にあり国家のための政治を行う。私はその基本姿勢に戻り次回につないで参ります。

 「自主独立」のルーツは、新政府の担い手だった大隈重信が薩長派閥と対立し、野に下った時にさかのぼります。大隈翁は立憲改進党を設立し、その半年後に、東京専門学校(早稲田大学の前身)を創立。大隈翁が目指したのは、自由主義的な政治の実現でした。当時、大学といえば帝国大学など「官学」が主流でしたが、大隈翁は「国家・国民の真の独立を促すためには、まず『学問の独立』を果たさなければならない」と考えて、「私学」の設立に踏み出したのです。

 民間主導で自由主義を貫くには、民間の声を代議士に集約することが大事です。現在はあまりにも社会主義的な政策が横行していないか、代議士の声が封印されていないか、危惧をいだいています。

 「代議士」とは「国民の代わりに議論する士(サムライ)」のこと。政府が間違わないように監視し、国家国民のためにより良い政治を行うのが仕事。次の選挙のために地元活動や蓄財に専念している議員、国会で質問をしない議員(させない政党)、単なる「起立要員」になり下がっている議員、そんな議員は「代議士」ではありません。

 また、どんな事情があるか知りませんが、会期延長をためらうことなく法案審議を尽くすべきでしょう。

【写真】「木原みのる杯グラウンドゴルフ大会」を開催。