高校の学年同窓会に出席しました。いつも通り思い出話に花が咲きますが、一段落すると政治の話題に。国家公務員や地方公務員の友人も多いですが、同級生なので立場を忘れての「本音トーク」です。
一番の話題は、「財政」「経済」について。みんな四十歳になって、職場では管理職など経営側の責任ある立場になる者も多い。また、自分の生活に加えて子どもの将来を考えるようになる。国の行く末を案じる友人が増えたような気がします。
彼等が言うには、鳩山連立政権の経済・財政運営と平成22年度予算編成には、大きな誤りと欠点があるとの事。将来の財政の姿、健全化への道筋(中長期の財政フレーム)を全く示さず、マニフェストだけに基づいて予算が作られたという不満の声を聞きました(それさえも、小沢幹事長の「天の声」で一部反故にされた)。
我が国の債務残高は対GDP比170%という危機的な状況です。このまま財政規律のないまま国債の増発が行われれば、日本の国債は信用を失い、長期金利の上昇を招き、毎年の国債利払費が消費税収(約9.4兆円)を上回ることも現実になります。そんな国は他国にありません!!
総理は「不要不急な事業を見直すなどによって財源をきちんと確保する」と、空手形を切るばかりでした。できあがった予算案を見てもらうとわかるとおり、思い切った歳出削減も組み替えもできていない、財政規律もない、国債発行額が税収をはじめて上回った、とんでもないものになっています。
過剰な報道によって話題になった、自作自演の「事業仕分け」に国民は目を奪われましたが、削減額はわずか7,000億円程度。国債発行額(来年度の借金)は40兆円を上回ります。ケタが違います。
余談ですが、本物の「事業仕分け」は自民党政務調査会で始まりました。「無駄撲滅プロジェクトチーム」(通称:ムダボPT、座長:河野太郎)が専売特許です。知らない人が多かったので念のため。民間仕分け人やテレビは入れていませんでした。
政府を批判するばかりでなく、自民党も先の総選挙の公約と「平成二十二年度税制に関する基本的な考え方」での財政健全化目標をもとに、財政、経済、予算について詳細な見解を取りまとめなければなりません。どの政党も、いい加減に選挙目当ての政策や予算編成は止めましょう。「国滅びて、予算あり」では困ります。