「人権尊重」「男女平等」「世界平和」…すべての綺麗事はどれも正しい。
しかし、いずれも空虚で抽象的で国籍不明です。
政策課題としては相応しくありません。
政治家として高い理想を掲げることは大事だと思います。
しかし、現実の生活や国際関係は多種多様かつ流動的で、なかなか理想通りにはいきません。
現実離れ(浮世離れ)しすぎて、誰も反対すらできない「気高い理想」や「普遍性の高い目標」を掲げて選挙に臨めば、一定の共感が得られて非常に楽です。
「友愛精神」「生活第一」「国外・県外」…前首相は「崇高な理想」の実現に努めましたが、何の根拠もなく、周りが支えきれるはずもなく自爆してしまいました。
「財政再建」「事業仕分け」「天下り根絶」…どれも大事なことでしょう。
しかし、その目的は何か、メリットだけでなくデメリットはないか、結果として何がどう変わるのか、そこが重要なところです。
もっと大切なこと根本的なことを忘れていないか…。
我々国民は、自ら考える力を身につけないといけません。
かつて世界中が注目した「日本の教育」。その程度が試されていると思います。
まず、政党や政治家の発する理想(政策課題)が、日本や国民にとって相応しいものかどうかを判断する。
次に、理想と現実を照らし合わせて分析し、政策課題の実現可能性を模索する。
現実社会の遥かかなたに理想を掲げて目標設定し、あてもなく実現に向けて努力する手法(演繹法)の失敗は繰り返してはなりません。
自分の頭で仮説を立てながら、現実から出発する思考(帰納法)によって政策の賛否を冷静に判断してください。
さらに、理解を怠っている人には分かりやすく説明していただきたい。
このまま他人任せでは日本の将来は大変厳しいものになります。
残された時間は少ない。でも皆で頑張れば大丈夫です!
【写真】今年も各地で夏祭りが盛んに行われていますね。