民主党が示した「国会改革提案」を読んで噴き出しました。
「ブーメラン効果」または「ブーメラン現象」と言います。
骨子は以下の通りです。
1.首相や閣僚の海外出張を理由とする国会欠席については弾力的に運用する(副大臣や政務官でも審議を進める)。
2.質問通告については「前々日正午まで」をルール化し徹底する。
3.参議院での問責決議によって内閣総辞職や閣僚辞任が決まるのは妥当でない。
4.両院協議会の議決規定を3分の2以上から過半数に緩和する。委員を各院の議席配分に応じて構成する。
1について、私はかつて外務委員会に所属していましたが、会期中は外務大臣の海外出張さえ一切許さなかったのが民主党の理事さんでした。
2について、野党時代の民主党委員は前日深夜の質問通告が常態化していました。とうとう最後は質問通告をしなくなりました。
3について、自民党政権下ではどれだけの閣僚が参議院「問責決議」によって辞職に追い込まれたことか。
4について、「ねじれ国会」において予算関連法案をはじめ提出法案を無理やり通し、「過去最低だった臨時国会の成立率」という汚名を返上をしたいのでしょう。
それでも私は概ね賛成します。国会は恨みを晴らす場所ではなく、日本の未来を語る場所だからです。
会期中とはいえ諸外国とのトップ会談は続けるべきであり、国会での議論を円滑に効率よく行なうシステムは必要です。
また、衆議院での「不信任」と参議院での「問責」の帰結が異なるのは憲法で予定されていることです。
そして、「衆議院解散を人質にとり、予算を通さない」のは大人の対応ではありません。余程の理由がない限り審議拒否もすべきではありません。
そのかわり、政府・与党は修正協議に応じるべきです。その結果として、マニフェストと大幅に齟齬が生じる場合には、衆議院を解散して新たなマニフェストを掲げて整合性をとるべきでしょう。
言いたいことはただひとこと。
「あなた達だけには言われたくない」