過去にスイス政府が全国民に配布したという「民間防衛」を読みました。
フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアの欧州列強国に陸続きで囲まれたスイス連邦は、「永世中立国」でありながら国民皆兵の独立武装国家です。
- 『民間国土防衛は、まず意識に目覚めることから始まります。我々は生き抜くことを望むのかどうか。我々は財産の基本たる自由と独立を守ることを望むのかどうか。』
- 『スイスは侵略を行なうなどという夢想を決して持ってはいない。しかし、生き抜くことを望んでいる。スイスはどの隣国の権利も尊重する。しかし、隣国によって踏みにじられることは断じて欲しない。』
- 『共同体全体の自由があって、初めて各個人の自由がある。我々が守るべきはこのことである。』
- 『国家の防衛・・・これは、今日、平和な都市の中で、我々の置かれている真の状態を、雄々しく、かつ、明敏に認識することから始まる。』
- 『平和と自由は、一度それが確保されたからといって永遠に続くものではない。スイスは、何ら帝国主義的な野心を持たず、領土の征服などを夢見るものでもない、しかし、我が国は、その独立を維持し、自ら作った制度を守り続けることを望む。そのために力を尽くすことが、我が国当局と国民自身の義務である。』
スイス政府編「民間防衛」には日本に(日本人に)欠落している大事なことが書かれてありました。