国内の複数地域で、感染経路が明らかではない患者が発生しています。現時点は、大規模な感染拡大を防止する上で重要な局面です。確実かつ効果的な感染拡大防止策を講じ、患者増加のスピードを抑制することは、今後の流行を抑える上で極めて重要です。同時に、今後、国内で患者数が大幅に増えた時に備え、重症者の発生を抑制する観点から、重症化防止を中心とした医療提供体制を早急に整える必要があります。現在の状況を的確に把握し、国や地方自治体、医療関係者、事業者、そして国民の皆様が一丸となって、対策を更に進めていかねばなりません。治療薬の研究開発も極めて重要です。新型インフルエンザの治療薬であるアビガン等について、必要な患者の方に丁寧に説明をし同意を得た上で、既に一部の医療機関で投与を開始しています。また、クルーズ船・ダイヤモンドプリンセスについては、PCR検査が陰性で、14日間の健康観察期間が終了した方々から、健康状態を改めて確認の上、順次下船を開始し、ほとんどの乗客の方々が下船されました。今後、下船された方々の健康状態のフォローアップを強化します。外国籍の方々については、各国のチャーター機等での帰国が順次進められており、各国・地域とも連携して対応しているところです。引き続き、乗員の方々についても、船の機能維持などに留意しつつ、下船に向けた必要な検討を進めます。感染拡大防止のためには、今が重要な時期です。国民の皆様におかれましては、風邪のような症状がある場合は、学校や仕事を休み、外出を控えるとともに、手洗いや咳エチケットの徹底など、感染拡大防止につながる行動にご協力をお願いします。