オリエント・シールド21

本日は、陸上自衛隊伊丹駐屯地で行われた日米共同訓練OS21(オリエント・シールド21)の訓練開始式に出席しました。

以下、私の挨拶全文を掲載します。

[国家安全保障担当の総理補佐官をしている木原稔です。本日は、オリエント・シールド訓練開始式にお招きいただき、誠にありがとうございます。オリエント・シールドは1982年の訓練開始以来、今回で36回目を迎えます。この様な歴史ある訓練開始の場に立ち会うことができ、大変光栄に感じております。初めてオリエント・シールドが開始された1982年から40年近くの歳月が流れ、日本を取り巻く安全保障環境は大きく変化しました。特に、インド太平洋地域の安全保障環境は厳しさを増しています。中国は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により国際的な協調・連携が必要な中において、依然として東シナ海や南シナ海周辺における活発な活動を継続しています。日米両国は、こうした一方的な現状変更の試みを容認することなく、「自由で開かれたインド太平洋」を今後も実現していくために、日米同盟を一層強化することにコミットしています。これは、4月にワシントンで行われた日米首脳会談でも確認されました。明日から日本各地で実施されるこの共同訓練「オリエント・シールド」も日米両国の防衛協力を深化させ、抑止力及び対処力を強化させるものであり、同盟強化の根幹ともいえるものと考えています。今回の訓練は、自衛隊及び米軍それぞれが戦術技量を向上させるとともに、自衛隊と米軍の共同対処能力を向上を目的に、日米合わせて約3,000名が参加し、過去36回の中でも最大級の規模で行われると聞いています。また、訓練内容も矢臼別演習場での陸自MLRS(多連装ロケットシステム)と米軍HIMARS(高軌道ロケット砲システム)の共同射撃訓練や陸自の中SAM(中距離地対空ミサイル)と米軍PAC-3(地対空誘導弾ペトリオット)による奄美駐屯地への展開訓練など、これまでにない新たな訓練も行うと聞いています。今回の訓練が、自衛隊と米軍との連携を一層強化し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に大きく寄与するものとなることを確信しています。最後になりましたが、今回の訓練に参加する陸上自衛隊と米陸軍の皆さんが訓練を無事、成功裡に終えられることを願っています。]

以上