日豪関係

1月に予定していた、スコット・モリソン首相の来日は、森林火災対応で延期になりました。3月初旬に予定していた、私のオーストラリア出張については、感染症対策のため、やはり延期しました。

言うまでもなくオーストラリアは我が国の友好国。最近では、森林火災対応での自衛隊による国際緊急援助によって緊密な日豪関係を再確認できました。「安倍・モリソン会談」ではお互いを《シンゾー・スコモ》と呼び合う間柄です。

本日、リチャード・コート駐日オーストラリア大使の公邸にお招きをいただき、日豪間の諸問題や今後の協力関係について意見交換をしたところです。

4週連続の弾道ミサイル

「また北朝鮮からミサイルが発射されました…」

スマートフォンに連絡が入り、目覚めの悪い日曜日の朝が始まった。議員宿舎から窓の外を眺めれば、季節外れの雪景色。換気のために開けた窓も、今朝はすぐに閉じてしまった。「また」とは、4週続けての弾道ミサイル発射を意味する。

本日6時10分頃、北朝鮮は江原道元山付近から、2発の短距離弾道ミサイルを北東方向に発射。ミサイルは約250km程度飛翔し、北朝鮮の東北部の沿岸付近に落下、いずれも我が国の排他的経済水域(EEZ)外と推定。

速やかに《国家安全保障会議(National Security Council)4大臣会合》の準備に入る。「4大臣」とは総理大臣・官房長官・外務大臣・防衛大臣を指す。私は官邸スタッフ(国家安全保障担当の総理大臣補佐官)として4大臣会合に出席せねばならない。

NSC4大臣会合では、集約した情報について協議を行った。その結果、今後更なる弾道ミサイル等の発射を行う可能性があることから、引き続き緊張感を持って、日米で緊密に連携して、情報収集・警戒監視に当たるとともに、国民の安全と安心の確保に万全を期すことなどを確認した。

また、我が国として直ちに厳重に抗議するなど北朝鮮を強く非難した。しかしながら、世界中で新型コロナウイルス感染症が拡大している、この危機的状況において、北朝鮮は国連安保理決議違反を犯しながら、毎週のように弾道ミサイルを発射するのは何故か。その意図は何か。

ミサイル関連技術や運用能力の向上を図っているだけなのだろうか。ここで予断を持って詳細を語ることは出来ないけれど、北朝鮮内部の様々な問題が影響している可能性など、更なる分析を進めていく。

第24回新型コロナウイルス感染症対策本部

新型コロナ特措法に規定する「基本的対処方針」を決定しました。これは国や地方公共団体、医療関係者、事業者、そして国民が一丸となって対策を更に進めていくため、準拠すべき統一的な指針となるものです。

《新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針》

https://www.cas.go.jp/jp/influenza/kihon_h.pdf

●全般的な方針
○情報の提供・共有及びまん延防止策により、各地域においてクラスター等の封じ込め及び感染者との接触機会の低減を図り、感染拡大の速度を抑制する。
○サーベイランス・情報収集及び適切な医療の提供により、高齢者等を守り、重症者及び死亡者の発生を最小限に食い止めるべく万全を尽くす。
○的確なまん延防止策及び経済・雇用対策により、社会・経済機能への影響を最小限にとどめる。

それぞれの事項について専門的な知見を十分に踏まえつつ、実効性のある方策がまとめられています。今がまさに国内の急速な感染拡大を回避するために極めて重要な時期であり、本対処方針を着実かつ迅速に実行し、政府一丸となって対応に全力を挙げてまいります。

また、世界全体で経済活動が縮小しており、我が国経済にも甚大な影響を及ぼしています。日本経済を再び確かな成長軌道へと回復させていくために見合うだけの強大な経済政策を打っていかなければなりません。26兆円の「総合経済対策」等に加えて、新たに補正予算を編成し、前例にとらわれることなく思い切った措置を、財政・金融・税制を総動員して講じます。

●対策の柱
○第1に「感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発」です。足元の感染拡大への対応として、感染の連鎖を断ち切るためのクラスター対策を抜本的に強化するなど感染拡大防止策をさらに充実するとともに、感染者の急増に備え、重症者への医療に重点を置く医療提供体制の整備を早急に進めます。また、治療薬・ワクチン等の研究開発も、最優先の課題として位置づけ、その開発を一気に加速します。
○第2に「雇用の維持と事業の継続」です。フリーランスを含め、様々な形態で働く方々の雇用や生活を維持するとともに、中小・小規模事業者や個人事業主の方々が継続して事業に取り組めるよう、民間金融機関でも無利子の制度融資を受けることができる制度を整えるとともに、特に厳しい状況にある中小・小規模事業者等に対して、事業を持続するための新たな給付金制度を創設します。あわせて、新型コロナウイルスの影響を受け、休業等により収入が減少し、生活に困っている世帯に対し、生計維持のために必要な資金を迅速に交付する新しい給付金制度を創設します。
○第3に「次の段階としての官民を挙げた経済活動の回復」です。今回の感染症の流行収束を見据え、甚大な影響を受けている観光・運輸業、飲食業、イベント・エンターテインメント事業を対象として、日本国内における人の流れと街のにぎわいを作り出し、地域を再活性化するため、官民一体型のキャンペーンとして大規模な支援策を展開します。その際、東京2020オリンピック・パラリンピック大会の延期を踏まえ、この支援策を一層強化するとともに、雇用対策や資金繰り対策に更に万全を期してまいります。
○第4に「強靭な経済構造の構築」です。生産拠点の国内回帰支援等のサプライチェーン対策や海外展開企業の事業の円滑化、テレワーク・遠隔教育などICT等の活用による経済の強靭化・効率化を強力に進め、感染症に対して強靭な経済構造を構築します。その際、公共投資の早期執行により景気の下支えに万全を期します。
○第5に「今後への備え」です。新型コロナウイルス感染症対策に関する予備費を創設し、感染の状況や経済動向を踏まえ、必要な対策を躊躇なく講じていくための十二分の備えを整えます。

この5本柱からなる緊急経済対策について、今後10日程度のうちに取りまとめ、その後、速やかに補正予算を国会に提出します。

第23回新型コロナウイルス感染症対策本部

厚生労働大臣は、専門家会議にも諮った上で、総理大臣に対して、新型コロナ特措法に基づき「新型コロナウイルス感染症のまん延のおそれが高い」旨の報告を行いました。

この報告を受け、これまでの対策に加え、総合的な対策を推進していくため特措法第15条に定める政府対策本部を設置しました。

政府対策本部の設置により、各都道府県知事も特措法に基づく都道府県対策本部を直ちに設置することとされています。この国難とも言うべき事態を乗り越えるためには、国や地方公共団体・医療関係者・事業者、そして国民が一丸となって新型コロナウイルス感染症対策を更に進めていくことが必要です。

これから西村担当大臣及び厚生労働大臣を中心に特措法に基づく「基本的対処方針」を速やかに策定していくことになります。

また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大を受け、水際対策についても更なる強化を行います。

○先般行われた感染症危険情報のレベル3への引き上げに合わせ、欧州21か国及びイランの全土については、入管法による入国拒否対象地域に追加することとし、明日27日午前0時から効力を発生させる。

○併せて、これら入国拒否対象地域から帰国した邦人に対しては空港におけるPCR検査を確実に実施する。

○東南アジア等でも感染が拡大し、これらの国々からの入国者の中に複数の感染者が確認されていることから、東南アジア・中東・アフリカ諸国についても更なる検疫の強化が必要と判断。これらの国々からの入国者に対しては、検疫所長の指定する場所での14日間の待機及び国内における公共交通機関の使用自粛を要請。併せて、措置の実効性を担保する観点から、これらの国において発給された査証の効力を停止するとともに、査証免除措置を順次停止。今後手続きを進め、28日午前0時から運用を開始し、まずは4月末日までの間実施する。

○3月5日に決定した中国及び韓国に対する検疫の強化・査証の制限等の措置については、世界的な感染拡大が現在も続いており、両国でも引き続き感染者が発生している状況を踏まえ、措置の期間を4月末日まで延長する。

○世界での感染拡大状況や、それに伴う各国での国境閉鎖、外出禁止令等の措置により邦人旅行者等の出国が困難になっている事情に鑑み、昨日、全世界を対象に、危険情報レベル2を発出。

国民の皆様には、地域を問わず、全ての海外への不要不急の渡航をやめるようお願いいたします。

北方領土を視察

納沙布岬にある「北方館」・「望郷の家」を見学。ここには北方領土の関係資料が展示されています。また、海氷観測等を実施する海上保安庁航空機に搭乗し、国後島・歯舞群島の一部やオホーツク海の様子を上空から視察しました。

北方領土問題が解決されず、日本とロシアの間には平和条約が締結されていません。この異常な状態に終止符を打つために、安倍内閣は全力を挙げて取り組んでいます。

オホーツク海では、北方からの大量の海氷を確認することができました。海上保安庁の「海氷情報センター」では、海氷の情報を収集し、漁業者等にいち早く発信するなど、海上の安全確保に取り組んでいます。

根室市の花咲港では、巡視船「くなしり」に乗船視察するとともに、過酷な環境で活躍する根室海上保安部の皆さんを激励しました。海上保安官は、極寒の地においても海難救助や日本漁船の安全確保、外国漁船の監視・取締り等に日夜従事しています。特に、北方四島周辺海域では、常時巡視船艇を配備し日本漁船の安全操業のため取り組んでいるところです。