国民を欺き続ける政権

「ウソも方便」と言います。「敵を欺くには、まず味方から」とも言います。

時の権力者が国益を優先させて、大局的見地から情報をコントロールすることを否定しません。国民を過剰に混乱させないように配慮する必要性、また、周辺諸国との外交上の駆け引きもあります。

全ての情報をオープンにすることが正しいことではありません。

しかし、現政権の「ウソ」は、自らの失態を隠蔽し、政権延命のために内閣支持率を落とさないことを主眼においた、極めて悪質なものと断じます。

国民を欺き、命の危険にさらすことを平気でやっています。

例えば、

  • 福島第一原発1号機の炉心を冷やす海水の注入は首相の英断。
  • ところが、首相の指示は「聞いてないから中断しろ」と判明。
  • しかし、実際は現場の判断で中断していなかった。
  • そもそも、「首相には海水注入の情報は伝わってない」と訂正。
  • 首相本人は「事実関係は伝わってきていた」と答弁してしまい、
  • やっぱり「承知したのは5月20日の後だった」と再度訂正。
  • 国民に対しては「メルトスルーはしていません」と裏切り、
  • IAEAは騙せないので「メルトスルーしてました」と正直に報告。

あらためて振り返ると呆れてしまいます。全てがその場しのぎで、なんとか国民の支持を回復し政権の延命を図りたいとの思いが透けて見えます。

浜松原発の停止は評価する声もありますが、実際は何の善後策もなく、政権浮揚のための方便だったと分かってしまいました。

諸外国はもっとシビアに見ています。残念ながら官邸の発する情報は全く信用されていません。そもそも、「辞任」を表明した首相と真剣に外交交渉をする各国首脳はいませんが・・・

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