さて、政府が掲げる「社会保障と税の一体改革」というものを一読してみたところ、これがまた大変いい加減な事がわかりました。
概要
- 2010年代半ばまでに消費税を5%引き上げ、そのうち1%分は新たな給付拡大(機能強化)に充て、3%分は財政収支改善に充てる。
- 機能強化とは、少子化対策(幼保一体化等)で0.7兆円、医療・介護(報酬見直し、国保財政支援、高額療養費見直し、低所得者保険料軽減等)で1.0兆円、年金(低所得者の年金上乗せ)で0.6兆円など。
消費税を5%上げて、3%は財政収支改善、1%は新たな給付拡大、1%は地方へ配分と言うものです。
問題点
- 「国民年金は毎月必ず7万円もらえます」はどうなったの?(現行は平均5.4万円)これでは別途負担増は不可避です。政権交代したらすぐに7万円もらえると思っていたら40年後?年金詐欺の続行です。
- 「後期高齢者医療制度」を見直すのではなかったの?一切言及がありません。「ワンコイン初診料」の財源も見当たりませんが・・・
- なんやかんやで結局実施されないのでは?(2015年度までに→2010年代「半ば」までに、経済状況の好転を「条件」として)
- 保険料はどうなるの?保険料率の上限を15%(現行18.3%)では事業主に相当なしわ寄せですけど・・・。
- 2020年度以降は?仮に2015年度に5%引き上げても、2020年度には18兆円のPB(プライマリーバランス)赤字です。財政健全化目標はギブアップでしょうか。
あいかわらず詰めが甘い突っ込みどころ満載の「改革」です。こんな政策で国会審議を乗り切れると本気で思っているのでしょうか・・・
【写真】JR浜松町駅ホームの小便小僧。毎月衣装が変わりますが今月は海水浴姿でした。