個人主義からの脱却

欧米の左翼にもてはやされた「個人主義」の理念が、我が国の戦後の民主主義の根幹となりました。その理念は悲しくも日本国憲法に貫かれています。

今回の震災で被災した方々は、改めて一人では生きていけないことを痛感したと思います。被災地で避難生活を目にした私も、生活は多くの人々に支えられていることを実感しました。

「国(社会)が自分のために何をしてくれるのか」

そんな考え方に象徴される『個人があっての国(社会)』との主張が、家族や社会の絆が解体されてきた原因だと思います。

「おかげさまで・・・」

という言葉が、自然や祖先や社会や家族のおかげで自分が存在しているという意味であることを教える人がいないのかも知れません。

これまで世界の様々な文化を見聞きする機会がありました。日本の文化は世界でも独自の文化です。その根源は『国(社会)があっての個人』という理念に他なりません。今こそ、その原点に立ち返る時です。

自己の欲望の充足だけを目的として生きたとしても、真の幸福や満足感は得られないと思います。

「自分が国(社会)のために何ができるのか」

我が国の真の再生のためには、ひとり一人が日本国民であり社会の構成員であるとの自覚を強くし、国家や社会のために役に立つ生き方を実践していかねばなりません。

【写真】「藤田八郎杯ハンドボール高校一年生大会」を観戦。熊本県ハンドボール協会顧問としてハンドボール普及を通じて健全な青少年育成に務めます。