障害者雇用問題について

政府が民間事業者に対して障害者雇用を促している以上、国や地方公共団体は率先して障害者を雇用すべき立場にあります。
しかしながら、多くの政府機関で、対象障害者の不適切な計上や法定雇用率の未達成が長年にわたって継続してきたことが明らかとなりました。

これまで民間事業者が努力を積み重ねて障害者雇用を着実に進めてきた中で、今回の不正発覚は、障害者や民間事業者のみならず国民の信頼を裏切るものであり看過できません。私はこの問題を重く受け止め、自民党厚生労働部会・障害児者問題調査会を通じて真摯に議論を進めてきました。今国会中に「障害者の雇用の促進等に関する法律」の一部を改正して、国及び地方公共団体における障害者の雇用状況についての的確な把握ができる措置を講じる所存です。

また、民間事業者には障害者雇用納付金制度が設けられており、法定雇用率が未達成の場合には相当の対価が求められます。一方で、国及び地方公共団体においては何のペナルティーもありません。この辺りが国民の理解が得られないところではないでしょうか。責任体制を明確化し、予算面における対応を行う等、法定雇用率の確実な達成を促す施策を早期に検討します。