許されぬ行為

宮内庁の羽毛田信吾長官が異例の会見を開きました。余程の事態だったのでしょう。要約すると以下の通りです。

  • 陛下の会見については、繁忙を極める両陛下に想定外のご負担をおかけするため、1か月以上前に外務省から願い出をいただくルールを設けてきた。
  • 特に平成16年以降は、その前年に前立腺がんの摘出手術があり、ご負担軽減、ご高齢ということも考え、厳格に守ってもらいたいと徹底をしてきた。
  • 中国副主席との会見の申し出が内々にあったが、ルールに照らして応じかねるとの回答をした。外務省も了承していた。その後、官房長官から内閣としてぜひ会見をしたいという話があった。
  • 国の大小や政治的に重要な国であるかどうかにかかわらず尊重してほしいと申し上げた。しかし総理の指示ということ。大変、異例ではあるが、曲げて陛下に会見をお願いした。
  • 今回のことは、ルールの理念と整合性が取れないし、残念なことをせざるを得なくなった。もう二度とこういうことがあってほしくない

天皇陛下は日本の国家元首であり祭祀王です。これは憲法以前の話。政府とはいえ陛下に命令を下すことはできません。しかも、今回は明らかな政治利用です。日本の歴史と伝統をいかに心得るか。権力を振りかざす政府は大きな勘違いをしていないか。