水陸機動団 第3水陸機動連隊 隊旗授与式

この度発足した3個目の水陸機動連隊を竹松駐屯地(長崎県大村市)に誘致いただいたこと、そして、約730名の隊員とその家族を新たに受け入れていただくことに対して、地元自治体をはじめ関係者に厚く御礼を申し上げます。これにより、必要な場合にいつでも迅速に機動展開できる体制が構築され、抑止力・対処力がより一層強化されることになります。

四方を海に囲まれ、本土から離れた多くの島々や広大なEEZ・大陸棚を有する我が国にとって、島嶼の防衛は、国の存立に直結するものであり、その防衛の鍵となるのが島嶼防衛のプロフェッショナル部隊である水陸機動団です。水陸機動団は「島嶼を守り抜く」という我が国の断固たる意思と能力を国際社会に示す、陸上自衛隊の精鋭を集めた唯一無二の存在として国民の大きな期待をうけています。

力による一方的な現状変更やその試みは決して許さないとの意思と能力を明確にしていかなければなりません。水陸両用作戦は極めて難易度の高いものですが、陸海空の統合運用により水陸両用作戦を万全に行うことができるよう、厳しい訓練に取り組み、日本一の精強な部隊として引き続き任務に励むことを切に望みます。

防衛大学校卒業式

岸田内閣総理大臣ご臨席のもと、令和5年度の防衛大学校卒業式が挙行されました。人の組織である自衛隊においては、幹部自衛官にはチームのリーダーとして相応しい立ち居振る舞いや心構えが求められます。幹部自衛官の道を歩む68期卒業生の勇姿に接し、心強く、頼もしく感じたところです。

これからの幹部自衛官に期待することは、新たなチャレンジです。全て前例踏襲では新たな時代を生き抜くことはできないでしょう。

「守るべきものを守るために、変えるべきものを変えていく」

自分たちの未来は自分たちで切り開くという強い意思を持ち、新たな時代に臨んでもらいたいものです。

海外からの留学生が母国に帰り、それぞれの軍組織で活躍されることを願っています。自衛官と留学生との繋がりは、我が国にとって大きな財産です。

先日の「日本・太平洋島嶼国国防大臣会合」にて、トンガ、フィジー、パプアニューギニアに対して、防衛大学校が留学生を受け入れることを提案したところ、それぞれの国防大臣から喜んで受けたいとの回答を得ました。新たな国からの留学生が増えることで、防衛大学校をハブとした国際交流の輪も益々広がり、インド太平洋地域の平和と安定という共通の目標が達成に近づいていくでしょう。

陸上自衛隊高等工科学校第67期生徒課程卒業式

15歳にして国防という崇高な任務を志し、親元を離れ、高等工科学校の門をくぐった生徒達。以来3年間、寮生活を送りながら勉学や部活動に精一杯取り組んできました。

本日、晴れて卒業の日を迎え、自衛官に相応しい高い知識・技能・規律を身に付けた凜々しい姿に、御家族の皆様も嬉しく感じたでしょう。

新たな時代においても、共に過ごした仲間との絆は、些かも変わることなく、これからの自衛隊人生の支えとなり続けるに違いありません。

本校で学んだことを活かしつつ、今後も日々の鍛錬を怠らず、国防の最前線で活躍できる人材として成長してくれることを期待しています。

日本・太平洋島嶼国国防大臣会合

3月19日及び20日の2日間にわたり、第2回「日本・太平洋島嶼国国防大臣会合」(JPIDD:Japan Pacific Islands Defense Dialogue)を開催しました。対面としては初会合となります。

トンガ王国皇太子殿下、パプアニューギニアやフィジーの国防大臣をはじめ太平洋島嶼国及び地域のパートナー国(豪州、NZ等)を招き、率直かつ幅広い意見交換を行いました。

私からの基調講演では、現下の安全保障環境を踏まえ、法の支配の下で自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、平和と繁栄を享受するための協力を深化させることを提案したところです。

地域のパートナー国とも連携しながら、太平洋島嶼国との防衛協力・交流を更に強化し、地域の平和と安定のため、より一層積極的に貢献していく考えです。

防衛医科大学校卒業式

自衛隊の任務の多様化に伴い、災害派遣や国際貢献活動、さらに近年では感染症拡大に対する対応など、自衛隊の衛生部門に求められる期待は高まっています。

防衛医科大学校の果たすべき役割は、医官(医師である幹部自衛官)と看護官(保健師や看護師である幹部自衛官)を育成すること、また、埼玉県において地域医療に貢献している防衛医科大学校病院で勤務する保健師・看護師となる技官を養成することです。防衛医科大学校病院は防衛省のシンクタンク的教育機関として自衛隊医療、特に戦傷医療など質の高い独創的研究を担っています。

卒業式後は、「任命・宣誓式」を実施しました。初めて着る陸自・海自・空自の真新しい制服を着た卒業生にとっては、ここからが自衛官としてのスタートです。本日卒業生した諸官が、どこかの現場で活躍している姿を見るのを楽しみにしています。