蒲島熊本県知事に感謝状を贈呈

4月15日をもって、熊本県知事を退任される蒲島郁夫氏を防衛省にお招きしました。

知事就任以来16年間、自衛隊の任務の重要性について深く認識され、熊本県防衛協会会長や九州・沖縄地区防衛協会連絡協議会会長を務めるなど、永年にわたり防衛省 ・自衛隊の防衛基盤の育成に大きく貢献されました。

こうした県民の高い防衛意識を基盤として、熊本地震や令和2年7月豪雨災害など自然災害や高病原性鳥インフルエンザ等の悪性家畜伝染病が発生した際には、自衛官OBである危機管理官をフル活用して自衛隊と連携しながら対策を講じてこられました。

本日は防衛大臣として、蒲島知事のこれまでの16年間の活動に深く感謝の意を表し、感謝状を贈呈したところです。ありがとうございました。

なでしこ学習会(憲法・第4回)

木原みのる後援会女性部『しらゆき會』が中心となって運営する勉強会です。今回のシリーズ(全5回)は「憲法改正」がテーマにです。

第4回は有村治子(ありむら・はるこ)参議院議員を熊本にお招きし講演をいただきました。有村さんは、昨年7月にシンクタンクが主催した「台湾有事シミュレーション」でご一緒しました。

ちなみにシュミレーションでは、私は『防衛大臣』役で、有村さんは『国土交通大臣』役を担当しました。(私はその2ヶ月後にリアルに防衛大臣に就任)状況設定は台湾有事に伴い緊張が高まる南西海域。特に尖閣諸島の警備・防衛に関して、海上保安庁(国土交通省)と海上自衛隊(防衛省)とのシームレスな連携が求められました。有事に至るまでの事態認定や島嶼地域の国民保護など、2日間に渡り真剣に議論する場となりました。

この度、一連の「なでしこ学習会」にご来場の皆様には、週末にもかかわらず憲法改正に向けて積極的にご理解いただき、誠にありがたい限りです。

今回、私はあいにく公務の為に、会の冒頭10分だけ主催者として挨拶をさせていただき、上京のため空港に向かいました。皆さんのその自発的な活動こそが、近い将来に必ず行われる憲法改正のための国民投票への機運を高める原動力となることでしょう。

残すは、国会で憲法改正の発議をできるかどうか。岸田文雄自民党総裁は「自分の任期中に必ず発議を行う」と公約しました。まずは国会議員の本気度が問われています。

インドネシア次期大統領が来日

インドネシア共和国の次期大統領となるプラボウォ国防大臣の表敬を受けました。

まず、本年2月に行われた大統領選挙におけるプラボウォ国防大臣の当選にお祝いを申し上げました。

日本とインドネシアの外交関係は、昨年65周年を迎え両国関係が「包括的・戦略的パートナーシップ」に格上げされました。

次期大統領のもと、両国の関係がますます発展していくことを期待しており、2国間・多国間防衛協力・交流も引き続き強化していきたい考えです。

ともに海洋国家である両国間で、法の支配に基づく、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を維持・強化していきたいと思います。

陸上自衛隊通信学校を改編

「陸上自衛隊システム通信・サイバー学校」として新たな歴史の幕を開けました。

久里浜駐屯地は、もともとは旧海軍の通信学校として開設された陸上自衛隊で最も古い駐屯地です。終戦後の昭和27年に「保安隊通信学校」が置かれてから今日に至るまで、通信・電子分野における教育の中核の役割を担ってきました。

昨今ではサイバー攻撃の脅威が急速に高まっています。サイバー攻撃は早期に発見されにくく、攻撃者側が優位にあるとされています。重要インフラの機能停止、他国の選挙への干渉、暗号資産や機微な情報の窃取の手段として、数多く行われていることが指摘されています。サイバーセキュリティ態勢の強化は待ったなしの課題です。

我が国は、この分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させることを掲げており、防衛省・自衛隊も、専門部隊の約4千人体制への拡充など、サイバー防衛能力の強化を進めていこうとしているところですが、そのためには、人材を育成する教育基盤の拡充が不可欠です。こうした中、本校は、陸自のみならず、自衛隊全体のサイバー人材育成の中核となることが期待されており、その任務と職責は極めて大きいと言えます。

横須賀市には、本校のほかにも、防衛大学校や陸自高等工科学校、海自第2術科学校など、自衛隊の教育機関が複数所在しており、自衛隊のサイバー人材育成の重要拠点となっているほか、横須賀リサーチパーク(YRP)など専門的知見を有する民間の情報通信技術の研究拠点が集積しています。こうした土地柄を生かして連携を深め、サイバー防衛能力の強化に繋げたいと考えています。

本校の一人ひとりがその持てる能力を十二分に発揮し、任務に邁進されることを切に望みます。

水陸機動団 第3水陸機動連隊 隊旗授与式

この度発足した3個目の水陸機動連隊を竹松駐屯地(長崎県大村市)に誘致いただいたこと、そして、約730名の隊員とその家族を新たに受け入れていただくことに対して、地元自治体をはじめ関係者に厚く御礼を申し上げます。これにより、必要な場合にいつでも迅速に機動展開できる体制が構築され、抑止力・対処力がより一層強化されることになります。

四方を海に囲まれ、本土から離れた多くの島々や広大なEEZ・大陸棚を有する我が国にとって、島嶼の防衛は、国の存立に直結するものであり、その防衛の鍵となるのが島嶼防衛のプロフェッショナル部隊である水陸機動団です。水陸機動団は「島嶼を守り抜く」という我が国の断固たる意思と能力を国際社会に示す、陸上自衛隊の精鋭を集めた唯一無二の存在として国民の大きな期待をうけています。

力による一方的な現状変更やその試みは決して許さないとの意思と能力を明確にしていかなければなりません。水陸両用作戦は極めて難易度の高いものですが、陸海空の統合運用により水陸両用作戦を万全に行うことができるよう、厳しい訓練に取り組み、日本一の精強な部隊として引き続き任務に励むことを切に望みます。