能登半島地震復旧・復興支援本部@総理官邸

第3回となる「令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部」を開催しました。

発災から2ヶ月が経過しましたが、自衛隊の災害派遣は継続中。政府としては、被災自治体の様々な負担を軽減するため地方財政措置を大幅に拡充いたします。また、生業再建の本格的な復興フェーズに入る被災者への支援を充実させます。

本日の議論を踏まえ、本部長としての岸田総理の発言は以下の通りです。

「能登半島地震の発災から2か月となりました。改めて、亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被災された全ての皆様にお見舞い申し上げます。まず、支援パッケージに基づく対策を一層拡充・加速させるため、予備費第三弾について、特別会計における財政措置とあわせて総額1,167億円を措置するべく、本日、閣議決定を行います。その内容について、私から、4点申し上げます。
第一に、仮設住宅について、年度内4,000戸から4,600戸への石川県の着工前倒しに対応し、できるだけ早く被災者の方々が入居できるよう、迅速に進めてください。第二に、新たな交付金制度について、石川県の取組と合わせて、能登地域6市町の住宅半壊以上の支援が必要な被災者世帯を、子育て世帯を含めて幅広く対象にいたします。被災者目線で、簡便な手続で円滑な支給が行われるよう、石川県と連携して取り組んでください。第三に、災害廃棄物処理について、財政力に鑑みて財政負担が特に過大となる自治体の更なる負担軽減を図るため、石川県が設置する基金に補助をします。これを活用して処理が加速されるよう、広域処理を支援してください。第四に、道路、上下水道、港湾や空港施設の応急復旧、更に本格復旧を迅速に進めるとともに、サルベージ船を活用した漁船の移動支援を行うなど、生活再建・生業(なりわい)再開に向けて、復旧・復興への取組を一層加速してください。特に、住民生活にとって極めて大事な上下水道に大きな被害が生じており、特に被害の大きい団体について、負担軽減のため、地方財政措置を大幅に拡充いたします。先週、能登の生業再建に向けた前向きな取組を視察いたしました。生業再建の本格的な復興フェーズに入っていきます。なりわい補助金等の早期支給、輪島塗の仮設工房の4月オープン、そして農林水産業再開に向けた環境整備など、政府を挙げて、全面的にバックアップしていきます。関係大臣にあっては、被災者の皆様が前を向いて再建に取り組み、一日も早く安心して暮らせる生活を取り戻すことができるよう、被災地の復旧・復興に全力を尽くしてください。また、先ほど松村大臣より説明があったように、今回、半島という地理的制約の中で、これまでの災害対応と比較しても困難な状況がみられました。その中でも、ドローンや循環型シャワーなど、新技術が初動対応・応急対応に大きく貢献しました。松村大臣においては、関係大臣と連携して、半島などのような、地理的制約がある地域を念頭に、今回の一連の災害対応を振り返る中で浮かび上がってきた課題を乗り越えるための方策や、災害対応上有効と認められる新技術等を洗い出し、今後の初動対応・応急対策を強化するための措置等について、早期に実施可能なものから順次取りまとめ、今後の対策に反映してください。まずは、即効性のあるものを中心に、6月までに、緊急に取りまとめてください。」

モンゴルとの防衛協力

モンゴル国のグルスド・サイハンバヤル国防大臣と防衛相会談を実施しました。

日本とモンゴルとは、自由や民主主義といった普遍的価値を共有しています。我が国は、中国・ロシアの間に位置する民主主義国家という戦略的重要性を有するモンゴルとの関係を極めて重視しています。

サイハンバヤル大臣とは、防衛装備・技術協力を含む様々な分野での防衛協力・交流を、引き続き推進していくことで一致しました。

また、2012年1月に作成された「日本・モンゴル防衛協力・交流に関する覚書」の改定文書に署名。新たな覚書によって、日本とモンゴルとの防衛協力・交流は更なる進展に向かうと確信しています。

    欧州との連携強化

    NATO軍(欧州連合軍)のクリストファー・カヴォリ最高司令官と会談しました。独自の主張に基づく力による一方的な現状変更やその試みは欧州だけで起きているものではなく、インド太平洋地域でも見られます。日本とNATOがより強く結束していくことは必然的な流れです。「ITPP(国別適合パートナーシップ計画)」の合意は喜ばしい限りです。

    続けて、英国陸軍トップであるパトリック・サンダース参謀長と会談しました。日英両国は欧州・アジアにおけるお互いの最も緊密な安全保障上のパートナーとして協力を一層強化しています。陸軍種間としては、日英RAA(円滑化協定)が初めて適用された共同訓練「ヴィジラント・アイルズ」の実施など、連携は強化されています。

    荒木泰臣さんを偲ぶ会

    熊本県嘉島町の前町長で全国町村会長を務めた荒木泰臣(あらき・やすおみ)氏を偲ぶ会に参列しました。グランメッセ熊本で開催するほど、県内外から多くの弔問者が献花に訪れたようです。

    私にとって嘉島町は選挙区ではありませんが、母方が嘉島町出身ということもあり、荒木町長にはいつも気にかけてもらいました。1987年初当選から10期連続当選、昨年まで37年にわたり町長を務め、その間に全国町村会長を3期6年務められましたが、多選批判は聞こえてきませんでした。

    市町村合併の波にも毅然と対応し、河川の治水対策に取り組み、農業を振興しながらも多くの商業施設・工業施設を誘致するど、人口増と税収増に熱心に努められました。理想的な首長であり政治家だったと敬意を表する次第です。

    これまで嘉島町の発展と全国の町村振興に尽力し、大きな功績を残された故人を偲び、心から哀悼の誠を捧げます。

    令和6年天皇誕生日

    謹んで宮中での「天皇誕生日祝賀の儀」に参列しました。

    本日、64歳の誕生日を迎えられた陛下に心からお慶びを申し上げます。天皇陛下は記者会見において、能登半島地震で犠牲となられた方や避難を余儀なくされている方に深く心を痛めていると述べられ、訪問できるようになれば、皇后陛下と共に被災地へのお見舞いを考えている旨をお話しされました。

    また、愛子内親王の近況について詳しくお話しされたことに加えて、特に印象的だったのは、今年18歳となり成年を迎える甥の悠仁親王について、「自身の将来をしっかりと見つめながら」と言及されたことです。

    天皇皇后両陛下のご健康と皇室の弥栄を衷心よりお祈り致します。