第20回新型コロナウイルス感染症対策本部

以下、総理発言の全文を記します。

 先週、WHO(世界保健機関)が欧州がパンデミックの中心となった旨を発表するなど、欧州において新型コロナウイルス感染症の拡大が続いております。
●そこで、今般、感染者数が拡大し、感染症危険情報をレベル3の渡航中止勧告に引き上げた、イタリア、スペイン、スイスの一部地域及びアイスランドについては、入管法による入国拒否対象地域に追加することとし、明日19日午前0時から効力を発生させるものとします。
●加えて、現在の感染拡大の状況等を踏まえ、シェンゲン協定全加盟国を含む欧州諸国はもとより、イラン及びエジプトの38か国について、更なる検疫の強化が必要と判断いたしました。これらの国々からの入国者に対しては、検疫所長の指定する場所での14日間の待機要請及び国内における公共交通機関の使用自粛要請を行うことといたします。
●併せて、措置の実効性を担保し、入国希望者の総数を抑制する観点から、これらの国において発給された一次及び数次査証の効力を停止するとともに、査証免除措置の適用を順次停止いたします。今後手続きを進め、21日午前0時から運用を開始し、まずは4月末日までの間実施することといたします。
●なお、現下の世界での感染拡大状況に鑑み、本日、全世界を対象に、感染症危険情報レベル1を発出し、国民の皆様に、地域を問わず、全ての海外への渡航の是非又はその延期の必要性について注意喚起することといたします。

 また、景気悪化への懸念が高まる中において、仕事がなくなるなどにより、公共料金の支払が難しいといった方々も出てくることが懸念されるところであり、生活に不安を感じておられる方々への追加的な措置が急務です。
●まず、第2弾の緊急対応策で設けた、返済免除特約付き緊急小口資金について、学校休業の影響の有無に関わらず、個人事業主等の世帯についても、貸付限度額を10万円から20万円に引き上げ、生活への不安に対応します。併せて、当座の生活費に切迫している場合については、より迅速に貸付を行うなど、きめ細かな支援を実施します。
●公共料金についても、新型コロナウイルス感染症の影響により、電気料金等の公共料金の支払が困難な事情がある方に対しては、それぞれの方の状況に配慮し、支払の猶予等、迅速かつ柔軟に対応するよう、各大臣から要請してください。
●国税・社会保険料についても、猶予の申請や審査について極力簡素化の上、原則として1年間は納付を猶予するとともに、延滞税・延滞金についても免除・軽減措置を講じたところであり、積極的に周知広報してまいります。地方税についても、徴収の猶予等、迅速に対応するよう地方公共団体に要請します。

 こうした取組により、年度末を控え、仕事がなくなるといった状況に直面している方々への当面のセーフティネットをしっかりと張ってまいります。
 様々なイベントの中止、人の移動の制限等により、世界全体で経済活動が縮小しており、我が国経済にも甚大な影響を及ぼしています。この国際的な非常事態に対応するため、先日のG7首脳との電話会談では、各国があらゆる政策手段を用い、できる限りの政策対応を行うことで一致いたしました。我が国においても、このマグニチュードに見合うだけの必要かつ十分な経済財政政策を講じていかなければなりません。
 今は、感染拡大を抑えることが最優先ですが、その後は、日本経済を再び確かな成長軌道へと戻していくため、一気呵(か)成に、思い切った措置を講じていく考えです。その具体策を立案していくため、明日から短期間のうちに、今般の感染拡大によって影響を受けている分野を中心に、国民各層の幅広い有識者にお集まりいただき、地域の声、現場の声をお伺いするヒアリングを、集中的に実施いたします。こうした声に耳を傾け、地域経済の実情を十分に踏まえながら、この難局を乗り越えるために真に必要な政策を政府与党が一丸となって、磨き上げてまいります。

●最後に、これまで開発を進めてきたPCR検査の簡易検査機器も、本日、2種類の機器について開発が完了し、今後、活用していくことを決定しました。そのうちの1つは、これまで6時間近くかかっていた検査を1時間程度に短縮するものであり、今後、医療機関等での簡便かつ迅速な検査が可能となります。引き続き、検査体制の充実に努め、感染拡大の防止にも全力を挙げてまいります。

自由民主党両院議員総会

予定していた党大会が新型肺炎の影響により延期になりましたので、本日「党大会に代わる両院議員総会」を行いました。安倍総裁の『事態の変化を見極めながら、必要かつ十分な経済財政政策を間髪入れずに講じていかなければならない。前例に捉われることなく経済政策を大胆に練り上げていこうではないか」という力強い決意は、政権与党である自民党総裁=内閣総理大臣の言葉として実行力が伴うものです。我々はさらにギアを一段上げて取り組むことになります。

正しく恐れる

この時期、国内・海外を問わず不要不急の移動は制限して然るべきです。しかし、必要な仕事については、感染症対策を充分に講じたうえで、着実に実施していく判断が求められます。世界の政治経済に与える影響を最小限に抑える為には、感染症を「正しく恐れる」ことが大事でしょう。

昨日15日、オーストラリア政府は、新型コロナウイルスの流行拡大を防ぐために、16日午前0時(日本時間15日午後10時)以降の入国者全員を14日間隔離すると決定しました。結果として、私のシドニー・キャンベラへの今回の出張は間際でキャンセルとなりました。

本日、リチャード・コート駐日豪州特命全権大使が説明にこられました。出発直前のキャンセルは残念でしたが、スコット・モリソン首相はじめ豪州政府の決断を尊重するところです。

東日本大震災総理大臣官邸献花式

政府主催で国立劇場にて開催しておりました追悼式につきましては、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため開催を断念するに至りました。

本日の献花式では、まず安倍総理はじめ官邸スタッフとともに、午後2時46分、犠牲となられた方々の御霊に対して1分間の黙とうを捧げました。次に総理から追悼の言葉が述べられました。

9年の歳月が流れた今なお、最愛の御家族や御友人を失われた方々のお気持ちを思うと哀惜の念に堪えません。

全般的に見ると復興は着実に進展してます。3月14日には、J R常磐線が全線開通の予定です。一部地域では帰還困難区域として初めての避難指示解除が行われました。地震・津波被災地域においては、住まいの再建・復興まちづくりはおおむね完了し、産業・生業の再生も順調に進展しているなど、復興の総仕上げの段階に入りました。

一方で、原発事故の被災者を含め、いまだ6千人の方々が避難され仮設住宅での生活を強いられるなど不自由な生活を続けられています。この現実を心に刻み、復興に全力で取り組んでまいります。

私は4年前に熊本地震を経験しました。そのような各地の自然災害による犠牲の下に得られた教訓を風化させることなく、これからも国民の命を守る防災・減災計画や国土強靱化を進め、災害に強い故郷を創り上げていくことをあらためて誓いました。

第19回新型コロナウイルス感染症対策本部

ここ1-2週間が急速な拡大に進むか収束できるかの瀬戸際とされていましたが、昨日の専門家会議では、現状では爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているものの、同時に依然として警戒を緩めることはできない、との見解が新たに示されました。また、3月19日頃を目途に、これまでの対策の効果について専門家会議の判断が示される予定です。

政府としては、先般決定された基本方針において、イベントの開催の必要性について主催者等に検討をお願いし、またそれを踏まえて、全国規模のイベントについては中止、延期、規模縮小等の対応を要請したところですが、専門家会議の判断が示されるまでの間、今後概ね10日間程度はこれまでの取組を継続いただくよう御協力をお願い申し上げます。

また、専門家会議においては、換気が悪く、多くの人が密集し、近距離での会話や発声が行われたという3つが同時に重なった場で、より多くの人が感染していたとの知見も示されております。国民の皆様におかれましては、こうした場所や場面をできるだけ避けていただくよう、お願いいたします。

国内の健康被害を最小限に抑え、流行の早期収束を目指すとともに、経済への影響については、雇用の維持と事業者の方々の事業継続を当面最優先に全力を挙げて取り組まなければなりません。そうした考え方の下、今日、第2弾の緊急対応策を取りまとめました。

感染拡大防止策と医療提供体制の整備については、需給両面からの総合的なマスク対策の実行、PCR検査の検査能力の更なる拡大、ワクチンや簡易検査キットの開発など、様々な分野での対応を加速させます。

今回の臨時休校要請によって職場を休まざるを得なくなった保護者の皆さんへ、正規・非正規を問わず、新たに助成を行い、更に個人で業務委託契約等で仕事をされている場合にも支援を広げます。

感染拡大によって休職や休業に直面し、生活に困難を生じている方については、返済免除要件付きの個人向け緊急小口資金の特例を創設し、生活立て直しを支援します。

事業活動が縮小する中にあっても、国民生活にとって最も大切な雇用を守るため、雇用調整助成金制度を大幅に拡充します。

大変厳しい状況に置かれている全国の中小・小規模事業者の皆さんに、しっかりと事業を継続していただけるよう、個人事業主を含め、実質無利子・無担保の融資を行うなど、総額1.6兆円規模の強力な資金繰り支援を行います。あわせて、サプライチェーンの確保も支援してまいります。

これらの施策の実施のため、今年度予算の予備費2,700億円の活用などにより、総額4,300億円の財政措置を講じます。

海外における感染拡大を踏まえ、今後、中国以外の国・地域を入管法に基づく入国拒否の対象地域に指定する場合であっても、本対策本部において報告の上、公表することにより、機動的な水際対策を講じていくことといたします。その上で、今回は、感染者数の拡大を総合的に判断し、イラン及びイタリアの一部の州並びにサンマリノの全域について、入国拒否の対象地域に追加いたします。今後、手続きを進め、明日3月11日午前0時から効力を発生させるものとします。

引き続き、国民の健康と生活の安定を守るため、これまでの施策を着実に実行するとともに、日々変化する情勢の先を見据え、必要な対策を躊躇なく講じてまいります。

◆新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策—第2弾 —
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/th_siryou/kinkyutaiou2_corona.pdf