さよならサンパウロ線

日本航空(JAL)が9月30日から成田=サンパウロ線を運休します。

日本国として事実上の路線廃止です。ブラジルから日の丸が消えることになりました。これは国益を損なうものであり大変残念なことです。

ブラジルは新興4カ国(BRICs)の一角であり、数年後には国民総生産が世界5位以内に入ると予測されています。

2014年には、FIFAサッカー・ワールドカップが開催されます。

2016年には、オリンピック夏季大会が開催されます。

こんなに世界的に有望な国にナショナルフラッグキャリアの運航を廃止することへのもどかしさを感じます。

JALの経営面について感傷にひたるつもりはありませんし、政府へ過度な救済策を要望するつもりもありません。

しかし、政府はサンパウロ線に限定して積極支援策を施してもよかったのではないでしょうか。

既に中国や韓国は南米に対して政治や経済の両面から積極的に働きかけを行っています。

サッカーW杯や夏季オリンピックでブラジルを訪れる機会があったならば、街中で「現代」や「起亜」の自動車が走り、「サムスン」や「LG」の製品が溢れている風景を目にすることでしょう・・・。

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グーグルの勇気ある決断 (2)

 

グーグルは中国のネット検索市場の30%以上のシェアを占めています。

 

中国のネット人口は年々増え続けており、中国人は検閲されていない情報へのアクセスを強く求めていました。

 

国民がアクセスするネットコンテンツに対する検閲を維持していたのは民間企業でした。

中国だけで活動している国内業者であれば、政府の制裁(事業者免許を更新してもらえない)が怖くて自己検閲を続けざるを得ない。

 

しかし、海外の業者であれば勇気と覚悟があれば拒否できる。

オリンピックや万博を通じて、グローバル化を受け入れざるを得ない中国が大きな岐路に立たされている事が垣間見れます。

 

また、多くの中国国民が政府への不信感を抱いていたのも事実です。

 

いわば、中国政府はネット世代の圧力とグーグルに屈したことになるのです。

 

以前、中国で商売をする時は「郷に入れば郷に従え」と書いたこともありますが、今回のグーグルの行動は、外国企業が中国でビジネスを行うときの新たな模範を示したと思っています。

 

(おわり)

 

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グーグルの勇気ある決断 (1)

 

インターネット検索大手の「グーグル」が、今年の初めに中華人民共和国政府の要請による自己検閲には応じないという方針を打ち出したことは記憶している人が多いと思います。

 

天安門事件関連が削除されたり、反政府サイトを運営するブロガーが投獄されたり・・・オリンピックや万博を開催した近代国家とは呼べない状態でした。

 

中国の巨大マーケットを失ってでも、検索エンジン大手としての誇りを守りたい・・・私はグーグルの勇気ある決断に感銘して、それ以来ヤフーからグーグルに乗り換えました。

 

ところで、その後どうなったかご存知でしょうか?

 

当然、中国政府から撤退命令が出たと思っていましたが、なんと政府はグーグルのネット事業者免許を更新していました!

 

現在は、中国版のサイト「Google.cn」にアクセスしようとすると、香港版の「Google.com.hk」に自動的に転送されるようになっています。

香港版は、グーグルが香港にあるサーバーを使って運営しているサイトなので中国語の画面が表示されます。

 

つまり、中国国内からでもグーグルを使えば、検閲なしに何でも検索できるようになっているのです!!

 

(つづく)

 

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日本外交の特異性(2)

 

3.「過度な人命尊重指向」

 

  国際間トラブルが発生した場合、犠牲者を出さずに問題を処理しようと考えます。

 

  サマーワ派遣、インド洋派遣などの国際貢献において、自衛官1名でも死者が出ようものなら即中止の世論が形成されたでしょう。

 

  一方で北朝鮮拉致被害者について無関心なのは何故か。それは、1人の命を救うために別の命を失う可能性を受け入れられないからです。

 

  米国の場合、北朝鮮によりアメリカ人ジャーナリスト2名が拉致された際、クリントン元大統領が北朝鮮を電撃訪問し連れて帰りました。

  もしクリントンに危害を加えたり、アメリカ人を解放しなかった場合には、米軍が即座に全力で報復を行うことを伝えてありました。

 

  日本の場合「人命は地球より重い(福田赳夫首相)」ですが、

  国際社会では「人命は地球より重いが、主権はもっと重い」のです。

 

 

日本の外交問題への取り組みは潜在的に弱腰で、他国から特異に思われています。

冒頭に書いたように、これは外務省だけのせいでなく、戦後の日本人の考え方の問題だと分析できます。

 

 国民の考え方が変われば、世論が変わる。

 世論が変われば、選挙で選ばれる議員が変わる。

 議員が変われば、外務省も官僚も変わる。

 

まず変わらなければならないのは、「国民の外交への意識」それ自体ではないでしょうか。

 

(おわり)

 

【写真】勉強会で日本の外交問題を語る。

 

 

 

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日本外交の特異性(1)

     現職の頃、衆議院外務委員会に所属し外務官僚と議論をする機会を得ました。日本の外交を担う官僚のひとり一人は誰もが優秀で驚きました。

 

     しかし、各個人は優秀でも省という組織になるといつも何か物足りません。それは何か、随分考えました。

 

  外務省ではなく、日本人の考え方そのものに問題があるのだと気付きました。外交において日本に何が足りないか、「日本外交の特異性」を記しておきます。

 

1.    「主権に対して鈍感」

 

     主権国家とは何か、主権がいかに貴重なものかについての理解がおおよそ日本国民に定着していません。

 

  アメリカ人は英国から主権を勝ち得て独立を果たし、フランス市民は絶対王政のもと国王から主権を奪いました。いずれも命懸けで血を流して得た権利です。普通の国は主権に対して敏感です。

 

  日本では、閣僚が靖国を参拝して中国が抗議をすれば止め、教科書の記述内容に韓国から抗議をされて訂正する。

  いずれも内政干渉であり主権の侵害ですが、政府も国民は事実上黙認しています。そればかりか、現内閣は閣僚に靖国参拝自粛命令を出す始末。

 

2.   「事なかれ主義」

 

  外国との間に発生するトラブルについては、出来る限り穏便に済まそうとする傾向があります。相手国を刺激せず、事を荒立てず解決するのが適切、善意を示せば先方も理解を示して円満に解決するはず、と思い込んでいます。

     外務省だけでなく法務省、警察庁、地方行政、もちろん国会議員にもその傾向があります。

 

  「事なかれ主義」は減点方式。日本外交はそれでは務まりません。資源も食料も乏しい日本では、外交を加点方式に切り替えなければ国益を守ることはできません。

 

(つづく)

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